2016.06.28
動物病院がコワイあなたへ。「獣医師マジック」攻略法~診察の検査結果・薬待ちのときに共通するポイント2つ伝えます ~
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
動物病院に行くと、緊張しませんか?「獣医師の前では緊張をして聞きたいことが聞けない」ことを、「獣医師マジック」と名付けることにします。今回は動物病院スタッフが忙しそうに見えると聞くことを遠慮してしまいがちな「検査結果」「投薬方法」を、それでも聞いていただけるように、いつもは見えない「動物病院スタッフ側の頭の中」を公開します。
■ 動物病院スタッフがもっとも気をつけている時間とは?
動物病院スタッフとして働く中で、数々ある緊張する時間。もちろん、手術の麻酔導入時や、受付の時など、気をつける時間というのは挙げてしまえばキリがないのですが、わたしたちがもっとも神経を使う2つの「伝える場面」があります。
1)検査結果2)投薬方法
1)と2)に共通することは、飼主さんに納得していただくことです。ペットは人間のように自ら納得をし、検査結果を理解したり、薬を飲むことはありません。飼主さんにご納得いただいてはじめて、ペットが投薬してもらうことができ、ペットの状態が改善してゆくのです。
■具体的にしてゆきましょう
それでは、1)と2)を詳しくお話ししてゆきます。
●1)検査結果
診察のとき、ペットの状態を知るための検査が行われます。検査は身体検査と臨床検査にわかれます。身体検査は体温測定、聴心などです。臨床検査は検体検査と生体検査に分かれます。検体検査には、血液検査、尿検査などがあり、生体検査にはレントゲン、心電図、CT、MRIが含まれます。また、動物病院の規模や得意とする分野によって、できる検査と、検査結果がいつわかるのかは変わります。
ここで大事なことは、よくわからないことは聞き直す、ということです。動物病院スタッフは、それぞれ気を付けてはいるのですが、どうしても専門用語を使いがちです。たとえば、「頭側方向」「びまん性」「口傷」などがあります。このとき、「先生、びまん性ってなんですか?」と聞けることが、飼い主さんがペットのためにできることのひとつです。
●2)投薬方法
診察を経て診断後、必要があればペットの状態に合わせた薬が処方されます。動物病院には薬剤師はおりませんので、動物病院スタッフが、その役割を担うことになります。
さて、この投薬方法。記者が動物病院スタッフとして飼い主さんにお伝えする時に大切にしていることがあります。
次のページ▲飼い主さんがペットになんらかの方法で薬を飲ませられる...
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
動物病院がコワイあなたへ
2016.05.18
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ