「どんど焼き」で年神様をお送りする小正月。47都道府県すべてで行われているこの火祭りは、おとなりの韓国でも「タルジブ焼き」として行われているそうです。
今日、1月15日は「小正月(こしょうがつ)」です。年神様や先祖を迎える行事を行う大正月に対して、年神様や先祖をお送りするのが小正月です。
小正月は豊作祈願や家庭的な行事を行う地域が多く、家々では繭玉(まゆだま)、餅花(もちばな)などを飾ります。やぐらを組んで正月飾りや書き初めを燃やす火祭りがあり、その煙に乗って年神様が天上に帰ってゆくとされています。その火で焼いたお餅などを食べると無病息災で過ごせるとも言われているそうです。
この全国各地で行われる小正月の火祭りはさまざまな名称で呼ばれていますが、NPO法人地域資料デジタル化協会の調査によれば、どんど焼き105件48.4%、とんど焼き20件9.2%、左義長18件8.3%となっていて、「どんど焼き」と呼ぶ地域が主流のようです。
小正月の火祭りは日本だけのものではなく、『韓国でも旧暦1月15日にテボルム(小正月)伝統行事を行い、日本のどんど焼きと同様に、藁や薪を積み重ねたやぐらを燃やし、1年の健康と豊穣を祈願する「タルジプ焼き」が行われている』とのことで、日本と韓国で共通の行事であろうというのがデジ化協会の見解です。多くの共通点がある隣の国では、合わせて満月を愛でるというのも興味深いです。
もうひとつ、小正月には小豆粥(あずきがゆ)を食べる風習も各地に残っています。小豆の赤い色が邪気を払い、一年間の万病を防ぐという意味があるそうです。もともと旧暦の1月15日は満月=望月なので、小豆粥を望粥(もちがゆ)と呼び、鏡開きで砕いたお餅を入れることもあるようです。どんど焼きの火でお餅を焼き、小豆粥に入れるというのはなかなか美味しそうですね。
都市部では小正月のお祝いをあまりしなくなっているように思いますが、たまにはこういう伝統行事で「季節」を感じるのもいいかもしれません。(地元のどんど焼きは成人の日前の連休に終わってしまっていました。行事の日時は早めに確認しないとダメですね。)
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