戦後の混乱期、未来の平和を願って「ピース」と名付けられたタバコの発売記念日。日頃、肩身の狭い思いをしている愛煙家の皆さんのための記念日です。
今日、1月13日は「ピース記念日/タバコの日」です。
終戦の翌年、1946年のこの日に高級タバコのピース(10)が初めて発売されたことに由来します。発売当初は、既存のタバコが10本入り20~60銭であるのに対し、ピースは10本入り7円という破格であり、高級タバコに分類されていました。戦後の混乱期、未来の平和を願って「ピース」と命名されたということです。(ちなみにカバー写真は昭和27年ごろのタバコ屋を再現した施設で、缶ピースに200円の値札が付いています。今、缶ピースは1150円のようです。)
禁煙・嫌煙が当たり前の世になり、愛煙家は少々肩身がせまそうな昨今ですが、今でも両切りピースは販売されていて、好事家の方々に愛されているようです。この高タール、高ニコチンのたばこは「バニラの芳醇な香り」がするとのことですが、たばこを嗜む習慣がないとその「おいしさ」を想像することはなかなか難しいものがあります。たばこの「おいしさ」というのは、どこにあるのでしょうか。ほんの少し、知りたくもあります。
昔、会社で庶務をされていた若い女性が、飲み屋のカウンターで両切りピースをふかす姿に遭遇したことがあります。昼間はとてもまじめで地味なイメージの方だったのが、ふいに妖艶な大人の女性に見えてドキドキしました。今ではもう、タバコを吸う方を「かっこいい」と思うことはなくなりましたが、ドラマの中でも、オフィス内でもタバコががんがん吸われていた時代の最後の残り香のように印象的な光景でした。
タバコは吸う人にも、周囲にも健康被害をもたらします。分煙、禁煙の施設はこれからもどんどんと増えていくことでしょう。常日頃、肩身の狭い思いをしている愛煙家の皆さんに、今日くらいはやさしくしてあげても、いいかもしれません。
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