福岡市は、今後20年に渡り人口が増え続ける唯一の都市だと言われている。戦略特区にもなった。そんな地方都市の雄である福岡の広告業界が迷走している。福岡でこれだから、きっと全国的な由々しき現象であるはずである。メディアにリアリティがあふれ過ぎている現在、地方の広告人は、何を想うべきかなのか?
メディアがリアリティにあふれ過ぎている!
この動画は、ウェブとテレビをミックスした新たなメディアプロジェクト『SENSORS (センサーズ)』(日本テレビ)。バスキュール・朴正義氏、チームラボ・猪子寿之氏、PARTY・中村洋基氏、THEGUILD・深津貴之氏、NewsPicks・佐々木紀彦氏の5名が、テレビと広告の未来、Web広告のトレンドや動画広告について熱い討論を交わしている。
チームラボ・猪子寿之氏の広告に対するこの発言は、マーケティングにかかわるすべての人に耳の穴をかっぽじって良く聞いてもらいたい。
『いや、昔は(広告に)興味あった。何でかっていうと、リアリティは現実にしかなかったから。メディアを通すものは全部リアリティがなかったから。リアリティ無いものしかなかったから。その中でクオリティが高いものに対してやっぱり興味があった。良く作りこまれたものに対して。
でも今はメディアがリアリティあふれ過ぎているから。例えばLINEで「今日、暇?」とか、すごいリアリティじゃん。暇なんだこいつとか思って。「じゃあ、遊ぼうか」みたいな。すごいリアリティだし、ネット開けるとリアリティにあふれてるじゃないですか。
世代的に、まだ全盛期を知っているから、比較対象としてダサいって言えると思うんだけど、もっと若い子は目に入っちゃうと思うんですよね。リアリティ が無さ過ぎて。自分らはそれしかなかった時代を知ってたから、自分が中学校の時とかクオリティの高い広告とかを、すげぇとか思っていたけど、ふと見ると、これって絶対ないしなとかって思って。
なんでかって言うとメディアがリアリティにあふれ過ぎてるから。』以上抜粋。
広告ではモノが売れないと言われている。いったいどうしたら消費の背中は押せるのか。ネットをハブにしたクロスメディア戦略がどうのこうのという理屈はこねるけど、確かな答えがないままに広告業界の試行錯誤は続いている。
それは、猪子氏のいうところの「ネットを開けたときのリアリティ」に勝てる術を、広告に携わる誰もが見つけ出してはいないからである。メディアがリアリティに溢れすぎた現代、広告は、学芸会にしか見えない。何をやってもダサいのである。
いまの福岡の広告はダサい!
並べちゃいけないけど、ドキドキしながら並べてみる。今年の新年早々に立て続けに公開された広告である。見ちゃいけないものを見ちゃってる気がする。イタイぞ福岡っ!どうした福岡っ!て感じである。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。