ビジネスコーチ株式会社が主催する「組織活性化フォーラム2007」に参加いたしました。
広い会場には、椅子がランダムに並べられて、参加者同士のコミュニケーションを促進させる設営になっていました。フォーラムがスタートすると、講演ごとに必ずワークの時間があり、参加者は椅子を動かしながら周りの参加者とコミュニケーションを取り、熱気溢れる会場と化し、まさに「組織活性化」というテーマを共有するに相応しい場となっていました。
本フォーラムは、組織を活性化するプロ4人による講演で構成。
まず先陣を切ったのは、(株)サイバーエージェント人事本部長の曽山哲人氏。
サイバーエージェントというとまだ若い会社という印象があるが、若者たちが集まる組織を活性化するために、仕組みとして、さまざまな「人事制度」を持っていることに驚かされた。
さらに、組織を活性化するための人事制度として、例えばキャリア支援制度の「ジギョつく」「キャリチャレ」、福利厚生制度の「2駅ルール」などを始め、さまざまな面白い呼び名の制度があるところが印象的であった。このユニークな名称には意図があり、こういった人事制度の名前が一人歩きして、人の興味をそそり、入社を希望する社員を呼び寄せてくれるのだという。
ほとんどが20代の社員である同社が、若者の意欲をかき立て、活き活きと安心して仕事ができる会社を、ビジョンや理念だけでなく、しっかりと仕組みで作っていこうと会社の想いが伝わった。
次に舞台に上がったのが、(有)ジェイシップ 代表取締役 田岡純一 氏。
日常タクシーに乗った時、運転手のモチベーションをどう上げようかと考えてしまうほどの、組織活性化、人のモチベーション向上のプロフェッショナルである田岡氏。 元々、日本マクドナルドで数々の店舗再生を経験し、人材開発を専門にしていたというキャリアを持つ。
田岡氏によると、「人は数字を追いかけると疲弊し必ず嘘をつく。しかし、人を変えていけば、数字だけでなく全てが付いてくる。」 これが、日本マクドナルド時代、当時の社長藤田氏と田岡氏の共通認識であった。
この認識を基に、人材育成というものはとても大切なものであり、人間を元気にすることを仕事とする田岡氏の軸となっているという。
田岡氏は、「これまで自分がやってきた仕事を整理すると、“成功循環モデル”という考え方に則していたことに気づいた」という。この「成功循環モデル」とは、関係の質→思考の質→行動の質→結果の質→
のサイクルを指す。 つまり、人間「関係」の質がいいところは、コミュニケーションが活発化する。そういうところは、アイデアや情報が盛んに行き来し、結果「思考」が刺激される。この思考の質が高まると「行動」の質が高められ、最終的に「結果」の質が高くなる。ということは、パフォーマンスを高くしたいと思ったら、まず「人間関係の質」、コミュニケーションから見ていかなければならないということになる。田岡氏は、実際この考えを真剣に考え取り組むことで、マクドナルド時代に多くの店舗の立て直しに成功した。
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