高速道路での逆走防止は喫緊の課題。認知機能が低下した高齢者ドライバーの免許更新の制限や、標識・看板の視認性向上だけでは不十分で、「逆走警告システム」の開発こそが求められる。
ただしこの対策の効果にも限界があり、認知機能が低下した人にはこうした対策が通用しない恐れがある。つまり「自分は正しい方向に進んでいる」と思い込んでいる高齢の認知症ドライバーには、侵入禁止マークや逆走を示す標識そのものが、自分に向かって発信されているメッセージとは認識できない可能性が高いからだ。
ただでさえ人間は高齢になると頑固になり、「周りが間違っていて、自分のほうが正しい」と考える傾向が強くなる。ましてや認知機能が低下した状態では、そうした標識に十分な注意を払っていないと考えざるを得ない。
ラバーポールが延長されて設置されていても、「なんだ邪魔な置き方をしおって!」などと怒るだけで、結局中央線をまたいでしまい、逆走するかも知れない。もちろん、対策しないよりはずっとましではあるが。
では本質的にはどういった対策が求められるのだろうか。小生は大胆かつ効果的な方策として「逆走警告システム」を提言したい。
国土交通省が主導して、高速道路各社にクルマの逆走を感知できるセンサー付きのビーコンを、出口付近など逆走の発生しやすい箇所に設置させる。そしてカーナビメーカーには、そのビーコンの情報を取得してドライバーに大音量で警告を放つ音声付きカーナビ(の付加機能)を開発してもらうのだ。
ITS(高度交通情報システム)でもあり、一種のM2M(物対物)システムでもある。日本の高速道路には実に多様なITS機器・システムが設置されているが、その多くは必ずしもドライバーにとって大したメリットにはなっていない。それらに比べ、この「逆走警告システム」であれば、安全対策として費用対効果はかなり高いといえるだろう(誰も逆走車には出遭いたくないだろうから、その投資に反対しないはず)。そしてこの警告機能が付いたカーナビであれば、高齢者ドライバーがいる家族ならこぞって装備するだろう。いかがだろうか?
社会インフラ・制度
2015.05.12
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。https://www.facebook.com/rashimbanclub/
