実際にCS向上やサービス向上に取り組む際には、「一体、何から手を付けたらよいものか」と戸惑ってしまうことも少なくないはずです。そこで今回は、明日からすぐに具体的な取り組みを始めるための王道について、サービスサイエンスの観点でご紹介します。
このように、「事前期待」でお客様を定義すると、現場がどんな対応をすべきかを、誰でも具体的に思い描けるようになります。しかし現在は多くの企業で、いろいろなお客様を十把一絡げにして「お客様」としか定義できていなかったり、属性情報で「60代男性サラリーマン」のような定義しかできていないことがほとんどです。これでは具体的に明日から何をすべきかが分かりません。「60代男性サラリーマン」の保険加入者を 増やせと言われても、保険の相談窓口のスタッフは「何をしたらよいものか・・・」と困ってしまいます。
「事前期待」でお客様を定義していれば、「できるだけ安心な保険がよくて、納得できれば高くてもよい」なおかつ「いい商品をお勧めしてほしい」というお客様に契約してもらうための具体的なアクションを導き出せるのです。お客様の定義を「事前期待」の視点で行うことで努力のポイントが明確になり、明日からすぐにCS向上やサービス向上に取り組めるようになります。ぜひ、お試しください。
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2020.03.05
2015.07.10
松井サービスコンサルティング ・サービスサイエンティスト
サービス改革の専門家として、業種を問わず数々の企業を支援。国や自治体の外部委員・アドバイザー、日本サービス大賞の選考委員、東京工業大学サービスイノベーションコース非常勤講師、サービス学会理事、サービス研究会のコーディネーター、企業の社外取締役、なども務める。 代表著書:日本の優れたサービス1―選ばれ続ける6つのポイント、日本の優れたサービス2―6つの壁を乗り越える変革力、サービスイノベーション実践論ーサービスモデルで考える7つの経営革新