地域繁盛店の売上げを50倍にする方法!

2014.07.31

ライフ・ソーシャル

地域繁盛店の売上げを50倍にする方法!

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

「地域ナンバーワンを目指すな!」って、ランチェスター戦略に喧嘩を売っているのか?どうやらそういう類の反逆ビジネス本ではないようだ。

「地域№1を目指すな!」地方繁盛店のためのWebダイレクトマーケティング論

ダイレクトマーケティングの可能性とインターネットの力を信じて、世界という大海原に漕ぎだせと、地域繁盛店の背中を押すのが主旨のビジネス本である。

売上15億円を越えるWebコンサルタント会社ペンシルの経営者である覚田義明氏の初めての著書である。その成功の秘訣が垣間見える良本である。


たくさんの成功事例が掲載されているが、その中でも新潟のクリーニング屋さんクリーニングショップ ラヴァージュ」の話が実質的でおもしろい。

オーナーは、梶原謙一(かじわら けんいち)さん。70年以上続く老舗クリーニング店の3代目。新潟市内の高校を卒業後、東京都新宿区の高級クリーニング店で修行。大使館や有名芸能人・アパレルメーカー御用達のクリーニング店で仕上げや洗浄といった基礎知識を徹底的に叩き込まれる。東京・大阪・京都と日本でも最高レベルの洗浄技術・仕立て仕上げ技術・シミ抜き技術と服飾知識を学び、ほんの数人の技術の優れた人にしか与えられない「修復師」の認定を受けている職人さんである。

梶原さんのクリーニング店のキャッチフレーズは、「新潟で1番の染み抜き会社」「新潟の染み抜き専門店」。梶原さんの染み抜き技術は、本当に素晴らしい。地元の百貨店のアルマーニ等の高級ブランド店からも染み抜きを頼まれているという。

この梶原さんから、どうしたら「商い」が大きくなるか?と相談された著者である覚田義明氏は、サイトから「新潟」という地域名を除くことを助言した。

オーナーである梶原さんは、「新潟の染み抜き専門店」を「シミ抜き実績・年間4000着」に、バカ正直に変更した。するとどうだろう?・・・全国から注文が入るようになってきたという。

Web技術的には、「新潟」という地名をサイトのトップから外すことによって、全国をターゲットすることができたのと「染み抜き」のSEOが強化されたというわけだ。
いまでは、アルマーニの専門店からの染み抜きの依頼なども舞い込むという。新潟だけでは、高級ブランドの市場もたかがしれている。

修復師としての技術は、それだけで全国区である。・・・であるなら、最初から全国区で勝負すればいい。その可能性を、このクリーニング店の成功例は示している。

著者である覚田義明氏は、「はじめに」でこう書いている。

地域でいちばんなら、世界でもいちばんになれる。
いまはそういう時代なのである。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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