タイの政情混乱は長期化の様相を見せている。その主体である反政府派と野党・民主党、その支持者である都市住民の中間所得者層は、この混乱がもたらしかねない、さらなる危機のリスクを軽視している。彼らは自らの首を締めつつあることにも気づかないようだ。
タイの政治の不安定さを改めて思い出した外国企業が「チャイナもリスクが高いが、プラス・ワンのはずのタイで余計にリスクを抱えることはない」と、こぞって進出を見送りつつあるとしたら、どうだろう。また同国での人件費の急増に嫌気が差したサプライヤーが撤退を決めつつあるとしたらどうだろう。実際、欧米や中東の投資家は今、トルコ・アルゼンチン・南アなどの新興国市場からこぞって資金を引き揚げつつあるが、1997年のタイ発のアジア通貨危機を思い出した時、次の引き揚げターゲットに再びタイが、いつ選ばれてもおかしくない。
反政府派デモを組織する一派とそれを支える野党・民主党、そしてそれを支持する都市住民であるビジネスパーソン達は、急いで現実的な打開策を打ち出すべきタイミングに来ていることを自覚すべきだ。
アジア市場進出
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。https://www.facebook.com/rashimbanclub/
