こつこつと、積み重ねる。

2013.05.30

仕事術

こつこつと、積み重ねる。

喜田 真弓

業務に著しく貢献したとして各部門から選出された社員に送られるアシストの「チャンピオンクラブ」。入社4年目の染谷が選ばれたのは、厳しい状況にあったある案件において、連日夜中まで技術対応や事前準備を行い、無事にスケジュール通りに納めたこと、さらにそれと平行して新製品の検証作業を行うなど、多忙な状況でも任された仕事を断らず高い責任意識をもって業務にあたったことが評価されたためであった。

染谷の現在の仕事は情報活用ソフトウェア製品のプリセールス活動である。情報活用のためのソフトウェア製品とは、企業内に散在する様々なデータを、必要な時に必要な情報に加工し、分析その他さまざまな用途で利用できるようにする柔軟性に富むフロントエンド製品である。染谷は営業担当者に同行し、その情報活用製品の案件発掘から受注までのプロセスに携わっている。

「プリセールスになったのは今年になってからなので、今はまだ以前から担当してるQlikViewという製品に関する案件が殆どです。早く他の製品についても知識をつけて、製品に囚われない提案ができるようになりたいです」と染谷。製品技術として、これまでも客先で技術支援を提供してきたがさらにセールスという視点からお客様と接するという新しい課題に、嬉々として取り組んでいる。

「就職先としてIT業界を選んだのは、もともと新しいもの、珍しいものが好きな性格なので、IT業界なら新しい技術や知識に触れる機会が多いだろうと思ったからです。もちろんスマートでカッコイイ、というような安易な発想も多少ありました(笑)。技術からプリセールスになり、新たな分野なので大変ではありますが、新しいことにチャレンジするのが好きなのでとてもやりがいがあります」。

昨年まで染谷の上司であった花井も、
「染谷さんはアンテナ感度が高く、新人の頃から情報収集能力に長けていました。また、集めた情報を自分の糧にするだけでなく、惜しみなく関係者に発信してくれるので、私自身も彼から教わることが多くありました。そういった経験から、新たな企画やプロジェクトを実施する時は、自然と彼の顔が浮かぶようになっていましたね」と語る。

入社2年目の時、技術担当として染谷はある製造業のお客様の開発案件に参画した。それは100を超すレポートをQlikViewに置き換える一大プロジェクトで、1年以上の間、そのお客様先に足しげく通い続けた。そうは言っても入社2年目の染谷にできることは限られている。一緒に開発を担当した先輩社員に頼りっきりの状態だったといってもいい。その1年の間に染谷が学んだものは技術的なことだけではなく、お客様からの要求に真摯に対応しようと努力する先輩社員の背中にみた技術者魂だった、という。

「お客様は基幹システムのリプレイスも並行して進められており、それに引きづられる形でレポートの要件や仕様も頻繁に変更がありました。目まぐるしく変わるそのお客様からの要望に対して真摯に対応する先輩社員の仕事ぶりをみて、心をこめることの大切さと、とことん一生懸命やることこそが大きなやりがいにつながることを学びました」。システムは無事にリリースすることができ、染谷はプロジェクトを離れたがそのお客様とは今でも良い関係が続いている。そして定期的に案件のご相談もいただいていると言う。

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