コンピュータ・ソフトウェア販売のアシストでは、直販の営業とパートナー営業の2つのルートで製品を販売している。それぞれ営業マンの動きは異なり、パートナー営業はあくまで自分は黒子でビジネスパートナーが主役、パートナーを盛り上げて自分のところから仕入れてもらうことを考え、一方の直販では自分が主役となってお客様と直に話をして、自分の考えをもとに案件を進めていく。
佐藤がもう一つ大切だと思っているのは、“色々な立場の方と会うこと”だと言う。
「プロダクト数にもよりますが、営業だけでクローズできる案件は多くありません。お客様、システム子会社、競合他社、様々な立場の方々との関わりがあって、その製品をいかにしてアシストから買っていただくか。こうなるとネゴの世界です。お客様は安く買いたいし、システム子会社は安かろう悪かろうでしわ寄せがきては困る。現場の担当者はトラブルなく進めたい、立場や権限、力関係など複雑になるなかで、それぞれの人たちの思いを聞き、それに合った提案を出す。実際、提案書も大したものは書いていないんです。ただ、本当にに色々な立場の方々とお会いし、お話を伺い、それぞれの人に対して誠実に対応して、その中で最善と思われる策を提案したのがこのDODAIの案件でした」と佐藤は語る。
様々な人と会って話を聞くときは、とにかくメモを取るという。
「最初はお客様から言われた通りにメモをとっていました。でも、後で見返したとき、知りたい情報を簡単に見つけられなくて困ることが多くて、書き方を整理してみたのです。商談ごとに要点を書き残すようにし、ノートの左側に日付を書いて並べて書くようにしました。宿題をいただいた時は目立つように赤字でタスクを書き込みました」
色々な人に会い、それぞれからいただいた提案を自分なりに加工するために、小さな工夫が効率化と、結果的には誠実な対応をもたらすのだ。
「色々な人に会い、メモをとって自分なりに整理していくと、顧客のことを顧客よりも知っていると思える瞬間があります。そんな時は仕事をしていてすごく楽しいと思います。最初は新規開拓をして、売れたことへの喜びや誇りを感じていたのですが、そうするとどうしても売れたらまた次の新規顧客を開拓、という流れになってしまい、お客様との「点」の付き合いになりがちです。アシストの製品は比較的高額の商材が多いので、継続して商売をしていくには、時間をかけてでも顧客と「面」の付き合いができるよう関係を築かなければならないと感じるようになりました。そのためには徹底的にお客様のことをよく知る。アシストの佐藤と付き合うメリットをお客様に感じてもらえるような存在になろうと思うようになりました。またそうすることで自分にも自信が持てるようになりました。今では“ウチのことよくご存知ですね~!”とお客様から言われるのが快感となっています(笑)」
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