まさに矛盾の「お客さまのため」という言葉

2007.11.06

営業・マーケティング

まさに矛盾の「お客さまのため」という言葉

寺西 隆行
(株)Z会

「お客さまのため」という言葉を連呼する方ー 本当にお客さまのことを考えているのでしょうか?

批判した方に一言。
「じゃあ自分でやれば?」

批判した方からの想定しうる反論。
「だってこっちの仕事じゃないもの!」

…でも、「やる方がお客さんのためなの」と心底思うであれば、仕事の領域云々言わず、自分でやると思いませんか?
心のある人間であれば。

Z会社内でも残念ながら、稀にこんな会話が聞こえてくるときもありますが、結局は心底思っているほどのことでもなく、「やれればいいのに」くらいの温度のことなんですよね。
感情的にヒートアップしたら、このような言葉が瞬間的に口に出てきても、いたしかたない場合もあるでしょう。

しかし、“継続的に”このような口上を述べる人、あるいはそんな会社は、問題だと思います。

さて、この2つの場合に共通する「お客さまのため」と言う言葉。
この言葉自体が「矛盾」というのにふさわしいと感じます。

矛は攻撃の道具、盾は防御の道具。

1では、「お客さまのため」という言葉を用いて、企業を攻撃し、自己正当化により防御する。
2では、「お客さまのため」という言葉を用いて、部署を攻撃し、これも自己正当化により防御する。
おんなじですよね。

そしてもう一つ、2つの場合、というより、2つの言葉を発する人に共通すること。
「あなたがお客さまを代表して見解を述べているのですか?」
という視点に欠けている、ということですね。
つまり、自分の意見として述べる自信がなく、責任を逃れる心理が働き、「お客さまのため」という言葉を使用する場合が結構あるー
そう感じています。

「お客さまのためにサービスを提供する」という姿勢が身についている人は、安易に主義主張の中で「お客さまのため」という言葉を用いないー

そんな気がするのは僕だけでしょうかね。

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寺西 隆行

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文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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