お客様の依頼に対しては、全社員が「担当営業マン」の気持ちで対応する。この全社一体の顧客対応力がアシストの何よりの強みだ。実際、アシストの広報誌『お客様の声』の取材で伺ったお客様からは、こうした評価をよく聞かせていただく。 しかしである。社員数が800人を超えると、組織は縦割りとならざるを得ず、その機能も細分化される。勢い、何らかの弊害が出る恐れもある。アシストも大企業病を患いつつあるのだろうか。
■やってみようの精神
坂本はアシストで『BusinessObjects』『Cognos PowerPlay』『WebFOCUS』『Internet Navigware』『Oracle』『Dojo』『JP1』などの新製品を次々に担当してきた。しかし、根は文学少女、福岡大学ではドイツ文学を専攻していたのだ。
その坂本が、文学とはまったく関係のないアシストに入社したいきさつは、ほとんど偶然のなせる業といっていい。就職先の本命はマスコミか広告代理店、IT関係で応募したのはアシストだけだ。そのアシストも、説明会に参加した理由は「たまたま同じ入社案内が、わざわざ2通も送られてきたから」だという。入社案内をだぶって送った人間のミスがなければ、坂本がアシストの説明会に出向くこともなかったはずだ。
大阪の説明会参加と交通手段に飛行機を使うことを決めたものの、それまで飛行機に乗ったことがない自称「福岡の田舎者」である。飛行機も電車のように次々に出るのだと思い予約なしに空港にいった坂本は、案の定、説明会にあり得ないほどの遅刻をしてしまった。普通なら、ここでアウトだろう。しかし、運命の女神は、なぜか坂本に微笑んだ。大阪会場で丁寧に対応してくれた人事担当、宮脇直子に魅了されてしまった坂本は、その場でアシストへの入社を決めている。
ばりばりの文系人間坂本は、そもそもパソコンの使い方さえわからないような状態だったのだ。それでも同期の助けを借りて、なんとか新人研修を乗り切った。何度もくじけそうになりながら、研修教官の「とにかく3年間は頑張れ。3年経ってやっと会社に貢献できるようになる」という言葉を信じて、ひたすら頑張ったという。
石の上にも三年という。不思議なことに、実際に3年経つ頃からアタリがつくようになった。仕事に手応えを感じるようになった。
担当製品は、次々と変わる。でもドイツ語専攻からSEへの大転身を思えば、製品が変わることぐらい何でもない。むしろ新しいことをやらせてもらえると思えば「わくわく」するし、新しい仕事に対してはいつも「いきいき」と取り組めるのだという。「やってみてダメだったら、次を考えればいいや」という切り替えの早さも、坂本の取り柄なのだろう。
スタッフが少ないために、自然とまわりの会話が耳に入ってくる。何か思いつけば、すぐにまわりの仲間に相談できる。坂本が働くのは『不機嫌な職場』ではなく『ゴキゲンな職場』だ。
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株式会社アシスト
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