仕事は他者と知識や知恵を共有することで、新しいアイデアが生まれます。その相互作用によって仕事の質も成果も高まるのです。今回は、社内にある事例を学ぶこと、そのための仕組み、さらに、自らも積極的にナレッジを提供することについてお話します。
先に挙げた「事例に学ぶ」というのは、上の4つの分類のうち、「現場知」と「創意知」を上手に社内で共有したり再利用したりすることです。
・文書管理システム
・グループウェア
・社内ブログ
・社内SNS
・専用サーバーによる書類ファイルの共有保存
・セールスフォース
・社内報
企業によって仕組みは様々でしょうが、要はいかに使いこなすかということです。
どんな素晴らしい仕組みを作り上げても使いこなさなければ、宝の持ち腐れ。
情報が陳腐化して、ますます使われないという悪循環になってしまいます。
ナレッジマネジメントの仕組みを作り上げるためには、トップダウンが必要だと言われます。
しかし、導入された後はこれが逆転し、若手社員が主役でなければなりません。
若手社員が、いかに積極的に使うかが、情報共有などの仕組みをいいものとして維持していけるかどうかの鍵です。
仕組みを使い込んだ上で、運営者に対して、使い勝手についての要望や、コンテンツの要望を無邪気に伝えることを役割と考えましょう。
分かりやすく「社内報」を例にとってみます。
社内報は会社理解を進める重要なツールです。その社内報を熟読するのは若手社員の義務。
徹底して読み込んで会社理解を究極まで進めましょう
・読んで疑問に思ったことを関係者にとにかく質問する
・読んで、今後はこんな内容を取り上げて欲しいという要望を編集部に伝える
・読んで、読みにくいところや、改善提案があれば編集部に使える。
これが正しい若手社員の社内報との付き合い方です。
他の仕組みに関しても同様です。
受身ではなく、自主的態度、自立的な姿勢で臨む時にしか、自分に得られるものはないからです。
仕事に臨む態度と共通ですね。
■□■ ナレッジを提供する ■□■
入社してからしばらくは、仕事を覚え、実践し、体験することが求められます。
社内の情報、ナレッジもひたすら引っ張り出して、利用する立場が続くでしょう。
しかし、徐々に仕事を積み重ねていくと共に、活用するだけでなく、自分からもナレッジの提供者になっていかなくてはなりませんね。
利用者としての自分と、提供者としての自分がいるわけです。
・この事例は、どこそこのクライアントの提案に役立つのではないか。提供しよう。
・この情報は、誰々さんにとって有用なんじゃないだろうか。送ってあげよう。
という、「誰かの役に立ちたい」という気持ち、助け合う気持ちが、仕組みよりも本当は重要です。
皆がそういう風に思って情報を交換したり、話し合って再利用を積極的にするような風土だと、ナレッジマネジメントはうまくいきます。
株式会社マングローブ
今野 誠一
毎日ブログ更新中
http://www.bc-mgnet.com/
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
「スター社員の仕事術」
2010.11.24
2010.11.17
2010.11.10
2010.11.02
2010.10.27
2010.10.20
2010.10.13
2010.10.06
2010.09.29
今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。