自分に投資して得られた知識や経験、技術、資格、人脈などは、一生もの。仕事ができるようになるために、どう学び、どう自分を磨いていくか、何に投資するか、様々です。今回は、人脈と恩師ということで、理想とする対象を意識して、時には真似し、時には自分なりのやり方を編み出しながら追い続けることで自分のものにしていく方法についてお話します。
■□■ 人脈とは ■□■
人脈の定義
人脈という言葉は、自分のビジネスのために利用できる人を何人知っているか、というようなビジネスライクで少しネガティブなイメージを持っている人もいると思います。
(1)「人脈とは、いざという時に、自分のために働いてくれる人である」
自分にとってその人がどれだけ役立つ人か、という基準が存在し、そうした有益度で、出会ってからの接点の持ち方を変えている人も多いと思います。
自分にとっての有益度という、一方通行で考えていることが、本当の人脈ができない原因のように思います。
「人脈=いざという時に自分を頼ってくれる人が何人いるか」という逆のベクトルで考えてみたほうがいいかもしれません。
(2)「その人に頼まれたら決して嫌とは言えない関係のことを言う」
そして、同時にあちらから見ても、自分がそういう存在と思ってもらえている関係であれば最高でしょう。
こちらの定義のほうが、グッと深い人間味があり、温かみのある人間関係です。
本当は、何らかの頼みごと、頼まれごとをお互いにし合える関係が人脈というものになるのかもしれません。
(3)「お互いの夢をサポートし合っている関係」
自分の夢の実現に大いに近づくような何かを頼んだり、そのための悩みを聞いてもらったりというレベルは「最高レベルの人脈」と呼べるものになるのではないでしょうか。
交流会などで名刺交換する際には、お互いに単に事業内容などを話しての「営業モード」ではなく、「自分がどんな夢を持っているのか」「あなたはいったいどんな夢を描いて参加しているのか」といったやりとりをしたいものです。
そして、聴いた相手の夢のために、いったい自分に何ができるだろう、と考えてみることです。
そして役に立てることを思いついたら、迷わず相手にそのことを伝えます。
いざ頼まれごとをしたら、全身全霊、できることは何でもやることです。
それなしには、何も始まらないということですね。
「一緒に修羅場を経験した間柄は、本当の人脈になる」と誰かが言っていました。
「最初に入った会社を大切にしよう」と若手社員の皆さんに、ボクは声を大にして言いたいと思うのです。
最初に一緒に仕事をした人こそ本物の人脈になる可能性を秘めているのだと。
だから、万が一、転職をするようなことになったとしても、辞め方は非常に重要なのです。
やれるだけのことを一生懸命やって、本当にやりたいことを見つけて次のステージに行く場合と、不満の塊になって、仕事に身が入らず、石もて追われるように去っていくのとでは将来に向けて天地の差ができることになります。
「本物の人脈」ということついては、ボク自身も、これからも考え続けたいと思います。
■□■ 師匠を持つ ■□■
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「スター社員の仕事術」
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今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。