事業仕分けを仕分けする~(2)最善の事業主体を選ぶ

2010.06.15

経営・マネジメント

事業仕分けを仕分けする~(2)最善の事業主体を選ぶ

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

タイトルだけだと誤解されるかもしれませんが、事業仕分けへの批判ではありません。 事業仕分けは、企業で用いられている支出管理、コスト削減、経費削減の手法の典型的なものの幾つかと重なりますが、あまりにも基本的な故に応用が利きます。 事業仕分けをケースにムダな支出や支出管理の手法を整理する。二回目の今回は、「(2)最善の事業主体を選ぶ」です。

「今の取引先には非常に細かい注文を聞いてもらっている」

「今の取引先でないと細かい品質要求には応えられない」

と説明しつつ、相見積は取ってお茶を濁しつつ、今の取引先と仲良くするというのが、一番心地よいのです。

こうした巧妙なサボタージュを担当者が行なった時に、担当者に対抗する術を持つ経営者、マネジメントがいないからこそ、事業仕分けでも、必ずと言ってよい程、委託先を競争的に選定との指摘がなされているのだと思います。

これから先のテーマになりますが、仕分け人の立場で「最善の事業主体を選べ」と言うのは簡単です。経営者、マネジメントの立場にある人間が考えなければならないのは、そんなのは当たり前で、「どうすれば、最善の事業主体を選べるか」という事であり、それが、現場レベルの意思決定において、1.最適な事業主体を考える、2.競争的に事業主体を選定するということができているかを常にチェックすることであり、それらができるような現場の環境を整えるということです。

中ノ森 清訓/株式会社 戦略調達 代表取締役社長

調達・購買業務に関わる代行・アウトソーシング、システム導入、コンサルティングを通じて、お客様の「最善の調達・購買」を実現することにより、調達・購買コスト、物流費用、経費削減を支援する傍ら、日本における調達・購買業務とそのマネジメントの確立に向け、それらの理論化、体系化を行なっている。
コーポレートサイト: http://www.samuraisourcing.com/

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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