リストラ断行時に陥りがちな盲点とそれを回避するポイントを解説。
社長は、幹部に「社員は疲弊しています」などという社員代表のような言葉を言わせず、組織を牽引(けんいん)する力を与えなくてはなりません。幹部が組織を牽引する力の源泉は、企業理念と組織の存在目的と、そして将来への夢であり、それが組織の力を生むということ。これを私は「目的の力」と呼んでいます。
やらされ感を持つことなく、幹部一人ひとりがこの「目的の力」を持つためには、不況時の厳しい時、苦しい時だからこそ目の前の乗り切り策にのめり込む前に「共に夢を描くこと」に、誰に何を言われようとも取り組む必要があるのです。そのためには、リストラ局面においては、早い段階で幹部の見極めをしなくてはなりません。多くの企業で、社長が孤独になりたくないために、幹部はそのままに、御しやすい若い社員ばかりを犠牲にしている例が見られます。まずは、再生局面で共に歩んでいくつもりの幹部の見極めを社長の強い意思で行った上で、将来の夢を一緒に描きながら乗り切り策を実行していくという離れ業をやってのけなくてはならないのが、窮地に陥った社長の宿命なのです。
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今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。