『INSIGHT NOW!』勉強会のなかから、インキュベーション事業を行うPE&HR株式会社が開催した会の特別レポートです。本勉強会では、特別講師として、投資先のなかでも、成長著しい注目のベンチャー起業家4名が招聘されました。「ベンチャー企業の生成と発展」のメカニズムを解明し、『起業の本質』に迫った当日の内容から、PE&HR社にレポートいただき、読者の皆さんに公開いたします。
そこで、まずは自分たちで売って実績をつくり、その後、代理店に売っていただけるようにするという戦略に切り替えた。森氏は、いかに早くそのような状態をつくれるかが事業を伸ばすうえで重要であると語った。
「なんとか3年たって、大手のネット広告代理店さんに販売協力をしていただいたり、OEM供給がきるようになりました。それが出来るとさらに直販も売れるようになり、直販で実績が出来ると、またさらにOEM先が増える・・・。といった好循環が生まれます。この直販と代理店販売の好循環のスパイラルが生まれるまで、どれだけ我慢強くやっていけるのかということが、ASP事業のポイントだと思います。」
■事業はお客様から生まれる
シェアNo.1を獲得した『ナビキャスト フォームアシスト』はどのようにして生まれたのか。
「私は、事業はお客様から生まれると思っています。当社では、手を挙げた者がなるべくその事業や商品を担当するということにしています。No.1になった『ナビキャスト フォームアシスト』は実は新卒第一期生が、あるお客様に営業に行ったことがきっかけで生まれました。訪問したときに、そのお客様からこういう事をやって欲しいという話を持ち帰ってきたのです。その彼が、僕の知らないところで開発陣と話をしてプロトタイプを作っていました。出来たプロトタイプを見て、これは良いものができそうだなと思いました。でも、もしはじめに『このような商品を創りたい』と言ってきたら、『そんなことにかける時間があったら営業をしろ!売るものはすでにあるだろう』って言っていた可能性があります。危ないところでした(笑)。やはり事業は、お客様から生まれる。ヒット商品のアイデアはどこから挙がってくるかは分からないので、もぐらたたきのようにやってしまうと芽を摘んでしまうことになると思います。」
SCTV社では営業活動を続けるなかでお客様の声をとことん聞き、商品に反映させてきた。その結果がシェアNo.1という実績につながり、2010年2月のASP/SaaS/ICTアウトソーシングアワード2010におけるアプリケーション分野/支援業務系でのグランプリ受賞に結実した。森氏をはじめとするSCTV社の顧客に誠実に向き合う姿勢が、事業を前進させる原動力になっているのだと思う。
~起業講座4:ASPアワード2010に選ばれたサービス 終わり~
参考 ASP/SaaS/ICTアウトソーシングアワード2010グランプリ受賞
(文責:PE&HR株式会社 http://www.pehr.jp/ )
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