『INSIGHT NOW!』勉強会のなかから、インキュベーション事業を行うPE&HR株式会社が開催した会の特別レポートです。本勉強会では、特別講師として、投資先のなかでも、成長著しい注目のベンチャー起業家4名が招聘されました。「ベンチャー企業の生成と発展」のメカニズムを解明し、『起業の本質』に迫った当日の内容から、PE&HR社にレポートいただき、読者の皆さんに公開いたします。
第2回 株式会社ユニメディア 代表取締役社長 末田真氏
※株式会社ユニメディアHP( http://unimedia.co.jp/ )
※本原稿は2009年12月25日に開催した勉強会での講演と質疑をもとに編集しています。
※株式会社ユニメディアに関する記事( http://www.insightnow.jp/article/4590 )
講演では、末田氏が起業してから現在に至るまでの事業の変遷を説明いただいた。創業時の限られた資金でメディアを立ち上げ、事業が軌道に乗ってきた。市場環境が大きく変化するなかで、どのような手を打ってきたのか、実体験に基づいた具体的な例が示された。一部を抜粋して紹介したい。
■最初のファイナンス
モバイルとPCのメディアの運営を開始してから2年ほどが経ち、PCメール広告業界の競争が激化してきた。
「2003年末ぐらいになると、PCメディアは自社の営業が頑張らないとなかなか売れないという状態になっていました。ちょうどその頃、会社を買いたいというオファーをいただいたりしたので、今後どのような方向を目指すか考えていました。それまでは、資本についてさほど深く考えたことがなかったので、PE&HRさんのセミナーに参加させていただき、資本政策を考えるようになりました。」
2004年に入り、末田氏は、PCメディアを売却する動きをとったという。今後は、創業時から注力していたモバイルにフォーカスした方が良いと考えたのだ。モバイルに特化したことが奏功し、2004年9月期の決算ではまとまった利益を計上した。創業から3年半ほど経過していた。
そして、2004年11月、増資を実行した。その背景を次のように語った。
「資金的な余裕はある程度あったのですが、外部の株主が加わることによって、進むべき方向性をはっきりさせたいと考えました。自分が事業をしているのはなぜなんだと突き詰めると、世の中のコミュニケーションを変えたいとか、社会に対して認められるような結果を出したくて事業をしているということに気づきました。社会に認められた存在、パブリック・カンパニーを目指そうと決心したんです。また、外部の視点を取り入れることによって、経営の質を上げようとも考えました。そこで、JAFCOさんとPE&HRさんから総額1億円のファイナンスをさせていただきました。退路を断つという意味でも効果的だったと思いますし、結果として色々な手が打てる状態を作れました。」
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