起業講座3:いまだかつてない、クレープ1,000店戦略(2)

2010.03.15

経営・マネジメント

起業講座3:いまだかつてない、クレープ1,000店戦略(2)

INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社

『INSIGHT NOW!』勉強会のなかから、インキュベーション事業を行うPE&HR株式会社が開催した会の特別レポートです。本勉強会では、特別講師として、投資先のなかでも、成長著しい注目のベンチャー起業家4名が招聘されました。「ベンチャー企業の生成と発展」のメカニズムを解明し、『起業の本質』に迫った当日の内容から、PE&HR社にレポートいただき、読者の皆さんに公開いたします。

第3回 株式会社モミアンドトイ・エンターテイメント 代表取締役社長 川上統一氏


※MOMI&TOY'S HP( http://www.momiandtoy.com/
※本原稿は2010年1月16日に開催した勉強会での講演と質疑をもとに編集しています。
※株式会社モミアンドトイ・エンターテイメントに関する記事
http://www.insightnow.jp/article/3436

 川上氏は、創業から3年間は仕込みの時期だったと説明した。3期目までは、本部人員はゼロ名。川上氏自身が、本部と店舗を行ったり来たりしていた。事業を発展させるためには、大きく3つの仕事があると語った。

・事業コンテンツをつくり、ブラッシュアップしていく仕事
・事業コンテンツを拡販していく仕事
・事業コンテンツを拡販するための組織や仕組みをつくる仕事

 「僕達みたいなビジネスは、事業コンテンツをつくるという商品開発と、事業コンテンツを拡販していく、要はたくさん出店していくということと、出店していくための組織をつくるという、この3つの仕事をやらなければなりません。事業コンテンツをつくるというのが、実は非常に重い仕事なんです。コンテンツをつくらなくてもよい会社とは、例えば携帯電話の販売会社さんですね。事業コンテンツである携帯電話は、メーカーさんがつくりますので、販売代行のような事業をはじめる場合は、僕達でいう4期目からスタートするようなものなんですね。」

■仕込みの時期
 川上氏の説明は、明快でわかりやすい。モミアンドトイ・エンターテイメント(以下、モミアンドトイ社)は、3年間を使って「とろけるクレープ」という事業コンテンツを生み出し、実践を通じてビジネスの課題を洗い出し、日々研鑽を続けてきたという。20代前半のときと同様に、「オリジナルを追及する」という起業家の本質が伺える。川上氏の実践してきたことを抜粋して紹介したい。

・販促について
販促は、とにかく手数をやることで経験値を高めていたという。

 「販促をやるのは基本的に人ですから、店長とのコミュニケーションを多くもっていました。会議は、週に3回。火曜日に店長会、水曜日に情報共有会議、金曜日に勉強会といった具合です。僕も現場に入りますので、現場で矢継ぎ早に販促をぶつけていく。例えば販促って何ですかと言うと、非常に草の根みたいな活動で、どうチラシを撒けばお客様に受け取ってもらえるかとか、チラシの文言はどのようにすれば良いとか、そんなミクロな世界のことをやってきたわけです。」

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