2010.03.05
よい目標は「SMART」である。
新田 龍
株式会社ヴィベアータ、株式会社就活総合研究所 代表取締役
「よい目標」をたてましょう。 それは、要素の頭文字をとって「SMART」というキーワードで表されます。
何事も最初の目標設定が大事ですよね。 個人的な目標設定なら三日坊主になっても害はないですが、ビジネスの目標となるとそうはいきません。 達成できないと、自分自身はもちろん、部署や会社全体にも影響が及んでしまうことになるでしょう。
そのためにも、「よい目標」をたてましょう。 そしてそれは、要素の頭文字をとって「SMART」というキーワードで表されます。
●よい目標は「SMART」である
「S」…Specific 具体的か?
「努力する」「改善していく」みたいな表現をしばしば見かけますが、あまりに抽象的過ぎてお話にならないですね。
例えば「改善」をうたうのであれば、
・会社/事業/グループ/チーム/個人 という5つの軸で、
週・月・期単位で上司や関係者に意見を報告する
・チーム/グループの運営方針や疑問点については、
日単位でも必ず関係者に意見提案を行う
というくらいの具体性が求められるところです。
「M」…Measurable 測定できるか?
営業職のように具体的な数字が計れる仕事であれば、「達成した」「しなかった」という事実が明らかになりますが、そうではない職種の場合どう表現すればいいのでしょうか?
例えば
「Web広告からの取引成約率30%アップ」
「○○部門での経費を昨年比15%削減」
等、測定可能な指標を明らかにしてコミットする姿勢が求められます。
「A」…Achievable 達成可能かどうか?
設定が低すぎれば目標にならず、どう頑張ってもムリなレベルでも意味がありません。 仕事の難易度、自分自身の能力、時間的余裕、達成したいと思える動機、やらねばならないという危機感… さまざまな要素のバランスを考慮しましょう。
「R」…Reasonable/Relevant 意味のある目標か?
単に「やりたいから」といった利己的なものではなく、会社や組織のミッションに則していて、その中で自分が期待される役割を果たせるか、ということです。 ここがズレているといくら努力しても評価に繋がらないので、事前に評価者としっかりすり合わせておく必要があります。
「T」…Time-bound 納期・スケジュ-ルは?
「半期後に目標数字達成」という結果だけでなく、「3ヶ月終了後で○%まで」「週平均で○件」「○月までに○円」といった具体的な時期を挙げて記述した方が、評価する側には分かりやすく、自分自身もより明確なベンチマークになるという利点があります。 更に、もし達成できなかった場合でも短いタームの中で振り返りが行えるので、課題が明らかになりやすいメリットもあります。
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新田 龍
株式会社ヴィベアータ、株式会社就活総合研究所 代表取締役
キャリア教育プロデューサー ブラック企業アナリスト 大学講師 HRMストラテジーコンサルタント JCDA認定キャリアデベロップメントアドバイザー 日本キャリア開発協会、東京商工会議所会員 早稲田大学卒業後、東証一部上場企業で経営企画、事業企画を経験。 その後人材サービス大手企業にてコンサルタントおよび人事採用担当等を歴任。 現在は人事戦略とキャリア教育に関するコンサルティング会社を2社経営。