ゴール設定と経営のお話し

2010.01.24

経営・マネジメント

ゴール設定と経営のお話し

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

 先日、「ゴール」について、経営者の方に向けていろいろTwitter上でTweetしたので、解説書きます。Twitterは流れ行くメディアなので、折にふれてストックしておかないといけないですね。  

⑦存続させるには?という問いでは、相当経営がうまくないと、衰退し続けます。稼げなくなります。ある程度の規模感になれば、その衰退はゆるやかでなかなか気がつかないですけど。

⑧プロフィットが過去最高を記録して、その後、伸び悩んでいて、次の成長ステージに入りたいならば、ゴールを変える必要があるし、オーナーとしてもう十分なら、パワフルな人に経営を任せるといったフェーズに入るでしょう。

⑨パワフルな人に任せるにしても、ゴールの共有、確認は必要ですけどね。大きなお世話かもしれませんが、問いかけに私なりの誠意でお答えすると、こんな感じになります。

 まあ、書いてある通りなのですが、ゴールは届かないゴールと、中間目標があります。ただ、届かないゴールを設定してない企業は、達成しちゃうと、存続意義がなくなり、急速にエネルギーが減少します。

 ただ、言っていることと、言いたいこと、こころの中で信じ込んでいることは、違うことも多々あります。経営者が無意識的に、目標に届いていない、もっともっと、まだまだ、と思っているのなら、それはそれでいいのですね。

 たまーに、天才的な人がいて、粗利がでかい市場を、ローコストで動かすのがめちゃくちゃうまい人もいます。そして、従業員のコントロールも相当上手。従業員が熱意に満ちて、勝手にいろいろと目指してくれる組織ができてしまっている。そんな天才が作る企業は熱意が多少減っても問題ないのです。

 たいていの企業は、はじめはなんか、なりゆきで成長市場でいろいろ売って儲かって、なんか、それらしい必然性が必要になってきて、やりたいことを言語化して、事業領域を広げていって、成長できれば、社会を変えるんだ!貢献するんだ!と言い出します。

 2000年ぐらいまでは、高度成長の中にあったので、まあ、儲かった。人口が増え、モノは必要で、作れば売れたんですね。

 でも、さすがに人口減少フェーズ、モノは行き渡っちゃった、となると苦しい。概念的なバリューを提示して、価値を上げないと売れない。

 で、その目指すものがないと、推進力がない状況になる。そうすると、市場環境は厳しいので、儲からなくなり、廃業へと追い込まれていく。

 成長市場も、なかなかもたない。時間的に短い成長しか業界がしてくれない。そうすると、次々と移っていく成長市場で、プロフィットを出していかないといけない。これ、大変なことです。

 大変なことをやるにはエネルギーが要るんですね。そのエネルギー源になるのは、しっかりとしたビジョンぐらいです。まあ、「もう達成した、俺はいい」というなら、誰かに事業を任せればいいのです。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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