フジ開局50周年ドラマとして放映されている「不毛地帯」。初回の視聴率は、14.4%。そして今週放映された2回目の放送分は、11.1%。豪華キャストと事前の話題性から考えると・・・予想外の苦戦である。
しかし、良く考えてみると、戦後日本の政官財が癒着した時代の代表であるような人物を持ち上げるドラマが、、、いまの世の趨勢に合っているのかというと疑問だ。
民主党への政権交代は、「官僚バッシング」の結果でもある。「政治って、いろいろあるのだろうけど・・・もっとわかりやすくしてね」「賢い人達だけが世の中を動かして、金儲けするのはうんざり」という国民の答えである。
その視点で「不毛地帯」を見ると・・・「官僚にも素晴らしい人達がいる」「賢い人達にも、志がある人達がいる」「国家はね、いろいろあって大変なんだよ」という言い訳をしているドラマに見えてくる。
政官財が癒着するという不毛の物語を、視聴率競争という不毛の戦いをするテレビ局が豪華キャストで届ける。その結果として視聴率11.1%。国民や視聴者が、政治やテレビ局にも、これ以上「不毛」を望んでいないのだけは事実である。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。