【弊著・予告編】あなたの人生にとって、もしくは、あなたが関わる事業組織にとって、金儲けは目的ですか?手段ですか?
世の中には、才能、つまり技能(スキル)や知識をハウツー的に教える本はごまんとある。
しかし、思想や心術に関することを体系的に自分の中に再考築させる本は極めて少ない。
仕事の思想や心術的なものは、
たまたま良き師、良き上司にめぐりあえた人は、
その背中から学び取ることもできるでしょうが、
世の中には、残念ながらそうしたチャンスはますます少なくなっている。
だからこそ、仕事の思想や心術的なもので、
私たち一人一人が心に持ち留めておくべき普遍的な内容を
何らかの形で一冊の本にまとめたい――――それが私の執筆の動機です。
しかし、私自身は、万人の良き師でも、良き上司でもないので、
そこは過去・現在の偉人たちに助けを求めました。
執筆にあたって、今回、実に数多くの古典・名著を読みました。
難読なものもありましたが、この作業は私にとっていたって刺激的で楽しいものでした。
小林秀雄の言葉を借りるなら、
「著者と時空を越えてピーンと通信しあう」様な感じで、対話ができました。
先の目次項目にそって、
知の巨人たちの肉声や言葉を収集・翻訳し、
スライドという“情報マンダラ”として再構成するのが私の行なったことです。
本サイトの記事では、以降、数回にわたって、
最新著の中からいくつかのテーマを選んで、
刊行前の予告編としたいと思います。
きょうは、「目的と手段」について、若干の紹介をします。
***********
新著のこの節においては、
・目的と手段は相対的に決まる
・目的=目標+意義
・目的/手段の基本形と特殊形
・目的/手段を成立させる副次的要素
とさまざま書きましたが、4番目の副次的要素を考えるという箇所が肝の部分で
私は、読者に対して、次のような質問を投げかけています。
あなたの人生にとって、もしくは、あなたが関わる事業組織にとって、
金儲け(利益追求)は目的ですか?手段ですか? ―――――と。
さて、これについて、目的/手段の観点から、
どのように再“考”築することが可能でしょうか。
確かに、利益追求は、株式会社をはじめとする事業組織においては、
「目的」にきまってるじゃないかと結論づけたり、
あるいは、再建途上の企業が、利益を捻出して、赤字決算から黒字決算にすることは、
企業再生という大目的の下の、最大の「手段」であると考えたりすることは簡単ですし、
間違った認識でもありません。
しかし、より深く、目的と手段を理解するためには、
それ以外の副次的な要素を考え起こす必要があります。
それは「条件」ということと、「成果・報酬・恵み」ということです。
次のページ条件である
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
新著サマリー
2007.08.07
2007.07.27
2007.07.21
2007.07.14
2007.07.11
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。