クリエイティブというと、岡本太郎さんのような芸術家を思い浮かべて、ロジカルという印象とは程遠い人も多いでしょう。ロジカルと言うと、学者やコンサルタントを思い浮かべる人もいますね。こういった考え方すると、この2つの能力を相反して捉えるのは自然にも思えますが、私はそうではないと思います。
検討すべきイシューを展開していく時に、ロジカルな能力さえあれば、きれいにわけられる!とお思いの方が多いです。
でも、そうではありません。
例えば、お客さんの現状を聞いた場合、なんとなく、この辺に解がありそう、とコンサルタントははじめから思います。
まあ、その当初の答えにこだわったりはしませんけど、そう思ったとします。
例えば、ある会社のお話しをお伺いしていたら、ビジョンの共有ができれば解決するのでは?となんとなく思ったとします。
そうすると、それを裏返して検討すべき論点を考えて行きます。
裏返すというのは、どういうことかと言いますと、ビジョンというのは経営陣が将来的に目指すものですよね。
それを検討すべき論点にすると、「経営陣が現在、どんな未来を目指しているのか?」となります。
もしも、この論点があるとすると、他にどんな論点があるかといえば、経営陣の反対は従業員ですよね?
「従業員が見ている未来は何か?」というのも、論点になります。
また、経営陣と従業員の間に何かあるかな、と思うと、マネジメントシステムがありますよね。
そうすると、経営陣、従業員、その間にあるマネジメントシステムという1つの分け方ができますね。
そして、未来のお話しが出ているので、その周辺を考えて見ます。未来の反対は、過去、その間には現在ですよね。
それをマトリックスにしてみると、論点が既に6つ出てきますよね。
あくまで当て推量ですけど、論点を考えると・・・
・経営陣が現在見ている未来は?
・経営陣が過去に見ていた未来は?
・経営陣が将来見るべき未来は?
・従業員が現在見ている未来は?
・従業員が過去に見ていた未来は?
・従業員が将来見るべき未来は?
・現在のマネジメントシステムは?
・過去のマネジメントシステムは?
・将来あるべきマネジメントシステムは?
不恰好だし、いい論点ではないですが、上記ぐらいが出てきます。当初としては充分です。
ビジョンのシェアが解だとすると、将来はこんなビジョンで、こんなマネジメントシステムにすれば、従業員が将来見るものはこうなる、と言えそうですよね。
現在、過去の状況を調べて、それぞれ、その時はどうだったのか?を調べて、本当にビジョンのシェアがソリューションになり得るか?を考えてみてもいいと思います。あくまで粗い当初仮説をベースにした当初論点ですからね。それは忘れないで下さいよ。
解がビジョンのシェアにあるならば、こういう検討をすればいい、という答えから論点を逆算しているのですね。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
シンキングメソッド
2009.10.07
2009.08.07
2009.08.01
2009.05.31
2009.03.09
2009.03.02
2009.02.27
2009.02.23
2009.02.22
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。