コーポレートベンチャーは独立系ベンチャーとは事業計画の考え方も少し違うので、解説します。
新規の製品サービスが既存の製品サービスと競合し、
共食いになるカニバリズム現象。
カニバリズムを恐れて、
既存事業から離れすぎた事業ドメインを狙ってしまうケースがあります。
しかし、本当はカニバリが発生するぐらいがいいのです。
土地勘(≒市場×技術ノウハウ)のある事業でないと
コーポレートベンチャーの成功確率は低いから。
下記のマトリックスでいうと、
既存×既存に近いほうが成功確率は高いのです。
事業ポートフォリオ管理のうまいGEのジャックウェルチが
「社内の既存の事業部をつぶすつもりで『アンチ事業部』をつくれ!」
という号令をかけたのもそういう意味でも正しいのかもしれません。
■■■ 社内予算獲得のための過度な会議や報告書
新規事業のモニタリングのために、膨大な数の報告書を義務づけてしまうケースです。
社内予算獲得のための会議や稟議書などに無駄な時間をかけても、
付加価値は生まれません。
コーポレートベンチャーが独立系ベンチャーより有利な点は
親会社の資金的な後ろ盾があるので、
資金繰りに社長のパワーを浪費せずに、
営業や顧客サービスなどの本業に集中できることです。
親会社のスピードの遅さに足を引っ張られずに、
ベンチャーに最も必要なスピードの早さを保つという意味でも大きなことです。
ポイントは
■ベンチャーの一を聞いて十が分かる人間をメンター/ゲートキーパーに就任させる
■ ポイントを絞った事業報告/事業計画のフォーマットを提供する
■ 信じて放置する
===== 上級者の使うテクニック ========================
■■■ 自社だけでイノベーションは起こせないと自覚している
コーポレートベンチャーに成功している企業は
大企業でも「絶対的な人材不足」を謙虚に認めています。
■ベンチャーを起こせるのはサラリーマンとは違った「別の生き物」である
■ 採用の際に自社の既存事業に適した保守的な人材を採用しているので、
人事評価制度や新規事業提案制度を少しイジッても限界がある
■ 「何かをしでかしそうな奇人変人」を不況時も囲い込み続ける器の深さはもうない
ということをよく認識しています。
そこで、成功企業は外部パワーを有効に活用しています。
例えば
■ ベンチャー企業出身者やVC出身者などを中途採用
■ 社外人脈の広い人物をプロジェクトチームにいれる
■ CIOがITベンチャーからの提案大会を開く
■ あえて競合に共同開発を持ちかける
■ VC/PEファンドへ出資やコーポレートVCを設立して情報をとる
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