ビジョナリーハンドブックの著者は言います。 “私たちは、複数の現実(multiple realities)が、 同時に真実であり、また信頼できる世界で生きることを 学ばなければならない。” これは、前回の冒頭に述べたこと、つまり、 「この世の中に、絶対的な真理や正解はない」 ということを受け入れましょうということですね。
具体的な例を挙げましょう。組織の規模についてです。
・組織は大きいほうがよい
・組織は小さいほうがよい
どちらが真理でしょうか、あるいは正解でしょうか?
答えは、どちらも真理であり、正解といえます。
組織は大きいほうが、
簡単には外界の変化の影響を受けにくく、
安定しています。
一方、組織は小さいほうが、
外界の変化に対して機敏に対応できます。
どちらにも優れた点(同時に弱点も)があるので
どちらが正しい、間違っているということは言えません。
もちろん、時と場所、場合によって、
どちらがより最適かというのはありますけどね。
さて、ビジョナリーハンドブックでは、
日々直面する矛盾=
毎日のパラドックス(Paradoxes of The Everyday)
として以下の7つのパラドックスを挙げています。
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1 価値のパラドックス
- The Paradox of Value -
2 規模のパラドックス
- The Paradox of Size -
3 時間のパラドックス
- The Paradox of Time -
4 競争のパラドックス
- The Paradox of Competition -
5 行動のパラドックス
- The Paradox of Action -
6 リーダーシップのパラドックス
- The Paradox of Leadership -
7 レジャーのパラドックス
- The Paradox of Leisure -
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今回は、この7つのパラドックスそれぞれについて
ポイントを簡単にご紹介しておきます。
1 価値のパラドックス
商品が本来の持っている固有の価値は、
ますます低下している。
商品の価値は、
ニーズの有無やニーズのタイミングで決まる。
2 規模のパラドックス
あなた(会社)が大きければ大きいほど、
小さくならなければならない。
一方、あなた(会社)が小さければ
小さいほど、大きく見えなければならない。
3 時間のパラドックス
光の速さでは何も起こらない。
短期的な成功のためには、
長期的に考える必要がある。
現在は未来に抵抗する。
したがって、現在と未来の両方を
同時に考慮しなければならない。
4 競争のパラドックス
あなたの最大の競合は、
あなた自身の未来に対する見方である。
敵は、外側だけでなく内側にもいる。
5 行動のパラドックス
あなたは、手に入らないとわかっているものを
目指さなければならない。
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ビジョナリーハンドブック
2009.01.13
2009.01.09
2009.01.08
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2009.01.07
2009.01.05
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。