前回、メッセージについてご説明差し上げたので、今回は図解の技術です。図解に関しては、みなさん相当な関心をお持ちだと思いますので、図解をする際のポイントをご説明差し上げます。
確かに、見た目、なにか重要なことが分析がなされているかのように見える、という効果は非常に意味のあることかもしれませんけどね。
ちょっと脱線が長くなったですが、話しを本題に戻しましょう。
図解はメッセージを伝えるためのものです。では、どう図解すればいいのか?その時の考えるポイントは?というところですね。
まず抑えるべきは、人間の目線の動きだと思います。人間は左から右、上から下、そういう見方をします。
だから、たいていの人は、左上に着目します。
それで、チャートの上部分にメッセージを書くという構成のチャートが多いんですけどね。メッセージを読んでみて、わかっていることや、あまり関心のないとわかると、図解も見ずに飛ばすのが、正しいエグゼクティブのチャートの見方ですね。
図解領域においても、左右の違い、上下の違いを考えるのは大事ですね。因果関係で、右から左に因果関係を記述しているチャートを見たことがありますが、気持ち悪いです。
人間の感覚を無視していますね。
あと、エンティティの大小関係に注意してください。同じ大きさのエンティティを使うなら、同じ大きさの要素でないとおかしくなります。
みなさん、ピラミッドの図解が好きなようで、よく見かけます。
でも、ピラミッドの図解は、一番上が一番小さく、一番下が一番大きいというメッセージを伝える場合に使うべきですよね?
でも、意外とピラミッド的に分布するということを証明するのが難しいケースも多いですよ。
正規分布するんじゃない?と思うような分布をピラミッド的に図解されると、イラっとします。
なんとなくで図解の図形を選ばないでくださいね。不自然に感じることもあるし、メッセージを歪めることもあります。
あと、包含関係にあるものを、別のエンティティでエンティティ同士を離して書かれると、違和感ありますよね。その逆も然りで、別々の概念を包含的に書かないでくださいね。
例えば、3つの円を上、左下、右下に書いて重なっているという図解をよく見かけます。でも、たいてい包含関係が言いたいの?と思うようなメッセージだったりします。
包含関係あるの?というものが重なってると気持ち悪いですよね・・・。
因果関係、大小関係、包含関係と自然な感覚の関係はしっかりつかみましょう。
要は人間の感覚をベースに、エンティティとエンティティ間の関係を記述していくと、見やすい図解になるということです。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。