珍商売「講義ノート屋」凋落に見る大学全入時代の病。

2008.10.06

営業・マーケティング

珍商売「講義ノート屋」凋落に見る大学全入時代の病。

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

大学を5年かけて卒業した私は、ほんとにダメダメ学生であったと思う。授業に出ていないから単位をとるにもひと苦労。友達と言えば、全員が学校に行っていない奴ばかり。講義ノートを借りることもできず、試験の度に四苦八苦したものだ。その時代に「講義ノート屋」があれば、私は、間違いなく常連だっただろう。 しかし、その珍商売にも氷河期が訪れているというニュースが、先週全国を駆けめぐった・・・。

そのコンペでの新入社員に無難な結果なんて求めていない。
その無難な結果は、何も産み出さない。

そこで、社会評価を得るためには、「ブンッ」と振ることなのだが・・・
自分のできることのフレームから抜け出せない。
そこで、「ブンッ」と振ることによる社会評価と、
その行為から繋がるはずの上司達との「未知の関係」が想像できない。

自分の今できることを100%出し切っても面白くない。
自分のできないことをやろうとする姿や心意気が
社会的上昇のチャンスを掴む要諦だ。
そして、その掴んだ道筋が、その人間の能力となって蓄積される。

「講義ノート屋」でショートカットした試験勉強の時間は、自己投資に使え。
そんな学生の多い街の「講義ノート屋」は、たぶん潰れない。

ただ、単位をとるためだけに「講義ノート屋」が存在していたなら、
今回の凋落も、時代の、当たり前の道筋である。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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