『ネット視聴率白書2008-2009』から、 「オンラインショッピング」、すなわち「ECサイト」のトレンド を拾ってみましょう。 先頭グループを走るのは、 「楽天市場」と「アマゾン」 です。
どちらもブロードバンド常時接続サービスの普及が進んだ
2003年以降に大きく成長しました。
2008年現在で、楽天市場の月間利用者数は、
2,000万人強
で推移。(利用者の伸びは落ち着いています)
一方、アマゾンの2008年3月時点の月間利用者数は
約1,500万人
程度です。
男女利用者比率を見ると、
*楽天市場 男性55.9%、女性44.1%
*アマゾン 男性59.2%、女性40.8%
となっています。
楽天市場の男女比率は、
インターネットユーザー全体の比率とほぼ同じ。
アマゾンは、男性が若干多くなっています。
楽天とアマゾンの利用者数の差、また男女比率の違いの背景には、
楽天市場では、アマゾンとは比較にならないほど多種多様な
カテゴリーの商品が販売されていることがあると思われます。
つまり、楽天はアマゾンよりも幅広い利用者層をターゲットに
できるだけの品揃えを実現しているということですね。
さて、ECサイトの2番手グループは、
「ベルメゾン」や「ニッセン」などの通販系サイト。
それぞれ月間利用者数は2008年では、
300万人前後の規模になってきています。
「TSUTAYA online」も同250万人程度まで伸び、
「ヨドバシカメラ」は、200万人前後で推移してます。
男女比率を見ると、
TSUTAYA onlineの男性比率が56.7%、
ヨドバシカメラが同76.8%と男性優位であるのに対し、
ベルメゾンでは女性が70.4%、ニッセンでも63.4%と、
女性向けサイトですから当然なのですが、女性利用者が
男性を上回っています。
また、購入者が増えると販売価格が下がる
「ギャザリング」
の仕組みを始めて導入した「ネットプライス」は、
このところ月間利用者数150万人程度で安定しています。
ECサイトとしては異質な、
主として個人間の不用品や稀少品の売買システム
(プラットフォーム)を提供しているネットオークションでは、
「ヤフーオークション」
が月間利用者数1,000万人を超えダントツ1位。
2位の「ビッダーズ」は、
一時期同500万人弱まで伸長したものの、
最近は300万人弱に落ちています。
蛇足ながら、
私はWebマーケティング講座の受講生の方に対して、
事例としてネットオークションの話をする際、
「ビッダーズって知ってますか?」
という質問を毎回必ず投げかけるんですが、
「知ってる」と答える人は毎回ほとんどいません。
ネットオークションの世界は、
ヤフーオークションが完全に支配していることを
実感させられる瞬間です。
とはいえ、ビッダーズ事業は黒字化していますし、
同サイトを運営しているDeNAさんは、モバイル分野では
「モバゲータウン」
で大成功を収めていますね。
『ネット視聴率白書2008-2009』
(衣袋宏美著、翔泳社)
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有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。