キャリアの要諦<3> 『イメージ・プルの力』

2007.06.01

組織・人材

キャリアの要諦<3> 『イメージ・プルの力』

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

キャリアという長いマラソンを走っていくにあたって、イメージを持つ者と持たざる者の差は歴然として現れてくるだろう。

If you can dream it, you can do it.
(夢見ることができれば、成し遂げることもできる)

がありますが、それもこれに通じているといえるでしょう。

○2つめに関して:
仕事は日々、煩雑化し、高度化し、スピード化し、
課せられる責任も重くなってきています。
そんな私たちの状況は下図のような状態です。

三角形の勾配は、仕事の難度や課せられる責任です。
この勾配で踏ん張ろうとする私たちには、
当然、下に引き下ろそうとする“負の力”がはたらきます。

そうした負の力に対抗するために、私たちは“正の力”を出さねばならない。
正の力には2種類あって、
1つには、「ガマン・プッシュの力」
もう1つには、「イメージ・プルの力」。

義務感や責任感といったプッシュ型の力のみでは、
ストレスが過剰にはたらく昨今のビジネス社会では
早晩、持ちこたえていくのが大変になります。
仕事に真面目で几帳面な人ほど、カラダを壊すのはよくある話です。

仕事で自分を成している人は
「好きだったから困難とは思わなかった」
「自分の決めた道だから耐えられたし、むしろ楽しめた」
といった内容を口にします。

これは、内面からプルの力を健全に無尽蔵に湧き起こして、
負の力を凌駕し、自己発展させていったことを示します。

結局、自分の中に「大いなる目的」というイメージを持つことは
キャリアという長いマラソンを走っていくための
自己防衛であり、自己発展の要になるものだと思います。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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