事業計画書におけるリスク管理のセクション。シリーズ:『今まで誰も教えてくれなかった事業計画の本当の考え方』最終回。
・ 官庁への問い合わせタスクを怠らない
まず弁護士に相談する方が多いですが、
弁護士は法律的論点の抽出はできますが最終判断はできません。
規制当局に電話で聞くほうがてっとり早いのです。
上級者の使うテクニック
■■■ 「輩」を見分ける人生経験と人脈を持っている
成功しつつあるベンチャーには怪しい紳士も寄ってきます。
そのような輩と取引関係や資本関係があると、上場のノックアウトファクターになってしまいます。
経験のある経営者は
・ 人を見抜く目を養うだけの人生経験を持っている
・ 怪しい人物の経歴を確認できる広い人脈を持っている
■■■ 定量的リスクトリガーを定義する
日本企業の倒産原因の統計グラフをもう一度みてほしいのですが。
↓
注目すべきは「既往のしわよせ」。
7%で2番目に多い倒産原因です。
この実態は「ゆでガエル」。
カエルを冷水からゆっくり熱していくと、命の危険を知覚できずに最後までジャンプせずにゆで上がってしまうという話です。
業績悪化が危機的レベルにも関わらず、具体的な数値を理解していないので、倒産してしまうケースです。
経験のある経営者は、
・ 具体的な経営指標を把握している
・ リスクトリガー(ジャンプするキッカケとなる閾値)を定義する
・ 速やかに対策を実行する
例えば、
「この事業が失敗するのってどんな場合ですか?」
人生をかけて全力で事業をがんばっている社長さんに向かって、こんな失礼な質問をするのは心苦しいのですが、このような質問をあえてさせていただくことがあります。
経験のある経営者の答えは
「商品Aの単価が500円より低くなって、月に2万個以上売れなくなるとヤバイね。みんなでサービスBのバイトで稼がなきゃ。」
左脳に訴える経営指標と「これはヤバイ!」と右脳に残る危機感、なりふり構わずリカバリー策を実行する決意を持っているのです。
(編集部ピックアップ再編集・再掲載)
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
事業計画
2008.12.02
2008.10.22
2008.09.10
2008.06.22
2008.06.06
2015.08.03
2015.07.30
2015.07.27
2015.07.23