2026.10.27
あなたは、どの世界線を生きているのか 見える世界の階層化と、思考のコモディティ化
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
あなたの隣にいる人は、本当にあなたと同じ世界を生きているのだろうか。 同じ日本に暮らし、同じ時代を生き、同じニュースに触れ、同じ会社で働いている。駅ですれ違い、同じ街で買い物をし、同じ社会制度の中で暮らしている。 それでも、その人に見えている世界は、あなたが見ている世界とは大きく違うかもしれない。
世界は多様化した。なのに、思考は似ていく
ここに、もう一つの逆説がある。
社会全体を見れば、価値観や生き方は以前より多様になっている。
働き方も、趣味も、家族の形も、人生の選択肢も増えた。
ところが、それぞれの世界線の内側に入ると、別の現象が起きている。
似た人とつながる。
似た情報を見る。
似た言葉を使う。
似たことに怒る。
似たものを評価する。
似た人生観を共有する。
社会全体では多様化が進みながら、個々の小さな世界の中では均質化が起きる。
私はここに、
思考のコモディティ化
が起きていると考える。
コモディティとは、一般に差別化が難しくなり、どれも似た価値を持つようになった商品を指す。
同じことが、思考にも起きているのではないか。
自分で考えているつもりでも、実際には、その世界線の中ですでに流通している考え方を選んでいる。
仕事については、この考え方。
教育については、この考え方。
社会については、この立場。
幸福については、この生き方。
つまり、
世界線ごとに「思考の商品棚」がつくられていく。
そして私たちは、その棚の中から一つを選びながら、
これは自分自身の考えだ
と思っている。
個人化が進むほど、思考が規格化される
これも、現代社会の大きな逆説である。
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株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
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