BtoB企業にマーケティング戦略や営業戦略がないとどうなるのか?

2024.06.17

営業・マーケティング

BtoB企業にマーケティング戦略や営業戦略がないとどうなるのか?

荻野 永策
株式会社ALUHA 代表取締役社長

「戦略なきBtoB営業」「戦略なきBtoBマーケティング」を展開し続けるとどうなるのか?

戦略とは、先述したとおり、長期的視野が必要(特にBtoBは必須)だ。BtoBの場合、長期的視野が必要な理由は2つある。1つは、顧客側が組織的に検討するため、売上獲得まで時間がかかるからだ。商材によっては、数年後に売れるといったこともザラである。

もう1つは、自社のリソース活用を効率化するため、営業資産やマーケティング資産を時間をかけて作っていく必要があるためだ。

戦略の長期的視野がない場合、目先の数値ばかりを追いかけることとなる。その結果、「今すぐ買ってくれそうにない案件のほったらかし」や「営業資産やマーケティング資産がいつまでたっても構築できずリソース活用が効率化しない」といったことが発生する。

そうなると、営業やマーケティングに安定感がなくなる。なぜなら、「案件のほったらかし」による機会損失の発生、そして、「営業資産やマーケティング資産の不足」による営業やマーケティング活動の生産性の低下が発生するからだ。

特に弊社では、営業資産やマーケティング資産の構築は、戦略立案において重要な要素であると考えている。営業資産やマーケティング資産があればあるほど、リソースの活用がより効果的になるため、時間をかけてコツコツと資産を蓄積していけば、時間と共に営業やマーケティングが「楽」になり、安定感が増加する。

営業資産やマーケティング資産の構築の代表例が、営業やマーケティングのデジタル化(営業DXやマーケティングDX)だ。営業やマーケティングで活用する「コンテンツ」をデジタルコンテンツ化(動画、PDF、WEBページなど)し、デジタルコンテンツという資産として蓄積していく。

最初は大変であるが、やればやるほど、デジタルが人の代わりに営業やマーケティングを実行してくれるようになる。これこそが、資産化するということであり、戦略立案には重要なポイントとなる。

顧客第一より自分都合・自社都合になる

マーケティング戦略がない場合、顧客第一より自分都合・自社都合になる。なぜなら、マーケティング思考が抜けてしまい、売り込みしかしなくなるためだ。

BtoBの場合、顧客側は、「自社の課題を解決すること」「自社が達成したい目標を達成すること」に価値を感じて製品やサービスを購入する。そのため、「お金を払う理由」は、「課題を解決できるかどうか?要望を達成できるかどうか?」にある。

しかし、マーケティング戦略がない場合、「どう売り込むか?」のみを考えてしまうこととなり、顧客第一より自分都合・自社都合となってしまう。「なぜこれだけ提案しているのに受注に繋がらないのか?」と悩み続けることとなるだろう。

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荻野 永策

株式会社ALUHA 代表取締役社長

BtoBマーケティングコンサルティングを展開。大手IT企業、製造業を中心に、伴走型コンサルティングを展開中。リソースを効率的に活用し、最小限の工数で効果を最大化するコンサルが得意

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