「戦略なきBtoB営業」「戦略なきBtoBマーケティング」を展開し続けるとどうなるのか?
量ばかり追いかけると、売上につながってもLTVが低くなり利益が最大化しない。最悪の場合、1件の売上を獲得する営業工数が増大し、得られた利益は少ないといったことになるだろう。逆に質ばかり追いかけると、「件数が増えない」ということになる。そのため、質と量とのバランスを見ながら、戦略的にリソースを使うことが重要となる。
一番理想的なのは、質の高い新規リード・新規顧客が大量に獲得できる状態であるが、なかなかそんな上手い話はない。ターゲティングを行い差別化戦略も具体化する以上、質の高い新規リード・新規顧客には限界値があるからだ。
だからこそ、戦略的に質と量のバランスを見なければならないのである。
参考までに、弊社(株式会社ALUHA)の場合は、新規リード獲得の段階では、量:質のバランスは、6:4程度だ。逆に商談化、クロージング段階になると、量対質のバランスは、3:7から2:8程度(2023年度実績値)となる。
こういったバランスと、売上・利益をみて、「最適なバランスになっているか?」を判断することで、自社にとっての最も良いバランスが判明する。そうすれば、そのバランスを維持するためにリソースをどう使うか?を考えていくことができる。戦略と利益が繋がる瞬間というのは、こういったタイミングで生まれるのではないだろうか。
営業やマーケティングのアクションプランが毎年同じような内容になる
戦略がないと、営業やマーケティングのアクションプラン(計画)が毎年同じような内容になる。なぜなら、戦略がないため、時間と共に変化する自社リソースや武器(強み)を最大活用した計画が立案できないからだ。
営業戦略やマーケティング戦略の立案では、先述している通り「自社のリソースをどう使うか?」が重要である。そして、その「自社のリソース」というのは、毎年変化する。「新しい人が増えた」「デジタルマーケティングのノウハウが蓄積できた」「新しい武器(強み)が見つかった」など、時間と共にリソースは変化していく。別の言い方をすれば、変化しなければならない。
そして、この変化するリソースに合わせて、効率的・効果的な計画を検討するのが戦略立案だ。そのため、戦略がない場合は、こういった計画立案ができず、毎年同じような計画になることが多い。
営業やマーケティングに安定感がなくなる
戦略がないと、営業やマーケティングに安定感がなくなる。その理由は、戦略がない場合、営業やマーケティングに長期的視野がなくなってしまうからだ。
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株式会社ALUHA 代表取締役社長
BtoBマーケティングコンサルティングを展開。大手IT企業、製造業を中心に、伴走型コンサルティングを展開中。リソースを効率的に活用し、最小限の工数で効果を最大化するコンサルが得意