今回のコラムでは、営業資料を作成するポイントや項目について紹介する。営業資料の雛形もご紹介する。
営業資料では、サービスの機能や導入効果、料金表など、複数のポイントを説明する。これらを一つのページに詰め込むと、文字がごちゃごちゃして見にくいうえに、それぞれについて説明するスペースも限られる。そのため、サービスの機能は1ページ、導入効果も1ページといったように、ポイントごとにページを割り当てよう。紙芝居のように説明するといったイメージを持つとわかりやすいだろう。
もしスライドの数が多くなりすぎる場合には、一旦、ページ数が多くなってもよいので、伝えたいことを伝える営業資料を作成しよう。その上で、後で全体を見直し、「同じようなことを伝えているページ」「1ページにまとめられるページ」などがあればページ削減をしよう。
フォントサイズやカラーにルールを設ける
感覚に頼ってフォントサイズやカラーを選ぶと、資料全体に統一感がなくなり、また、受け手にとって重要な情報が何かがわかりにくくなる恐れがある。例えば、あるページでは強調したい部分を赤色にしているのに、別のページでは青色や黄色を使うと、受け手はどの情報が特に重要なのかわからず混乱しやすい。
「中見出しのフォントは○ポイント、本文は○ポイント」といった形で、見出しや本文のフォントサイズをあらかじめ決めておくとよい。使用するカラーは数色(3色程度)以内にとどめ、通常のテキストには黒色やグレー、強調したい箇所には赤色を用いるなどして、情報の重要度を視覚的に区別しやすいようにしよう。
資料作成のルールとしてフォントサイズやカラーについて定めておくと、見やすい資料作成につながる。作成時にフォントサイズやカラーに悩むこともなくなり、作成時の負担も減るので、ルールはあらかじめ決めておくとよい。
営業資料の項目と作り方
営業資料の主な項目は、以下の通りだ。下記の項目を最低限押さえつつ、自社製品・サービスの特性に併せて、項目を追加・修正しよう。
表紙 | 資料の内容が明確にわかるタイトルをつける。 |
会社紹介 | 自社紹介のページ。会社名や代表者名などを記載。 |
解決したい課題と 実現したいことの整理 | 顧客が解決したい課題や実現したいことをまとめたページ。よく発生する課題として課題を整理する。 |
製品・サービスの概要 | 製品やサービスの概要(機能や仕様、全体像など)を説明するページ。製品の場合は「モノ」があるため製品画像を入れる。サービスの場合はサービスの全体像を作図する。 |
特長・強み | 機能、仕様、スペック、過去の経験(実績)などから、強みや特長を明確に説明する。 |
課題解決できる理由 | 最初に定義した課題をどのように解決するのか、なぜ解決できるのか?を解説したページ。こういった機能や特長があるため、こういう理由やプロセスで解決できるという具合に紹介する。 |
導入事例や効果 | 課題解決できた実際の事例があれば記載する。複数ある場合は別途「事例集」を作成し営業資料の附属資料として使う。具体的な会社名を事例として記載できる効果的。社名記載ができない場合は匿名記載も検討すると良い。 |
料金や費用 | 製品・サービスの料金体系や概算費用について紹介 |
契約・導入までの流れ | 契約や導入までの流れを表などでわかりやすく説明 |
中でも最も重要なのは、「解決したい課題と実現したいことの整理」と「課題解決できる理由とその事例」だ。顧客は自社の課題がどのように解決につながるのか?に興味があるため、この2つの項目は必ず記載するようにしよう。
実際に上記の項目をベースに営業資料のテンプレート(雛形)を作成した。下記からフリーでダウンロードできるので、御社の営業資料作成の雛形として参考にしていただけたら幸いだ。
以上、営業資料の項目と作り方について解説した。御社の営業資料作成のヒントになれば幸いである。
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株式会社ALUHA 代表取締役社長
BtoBマーケティングコンサルティングを展開。大手IT企業、製造業を中心に、伴走型コンサルティングを展開中。リソースを効率的に活用し、最小限の工数で効果を最大化するコンサルが得意