今回のコラムでは、営業資料を作成するポイントや項目について紹介する。営業資料の雛形もご紹介する。
例えば、コスト削減の成果を説明する際、資料に「当社サービスを導入することで、●●円のコスト削済を実現しました」という文章を記載しているだけでは、口頭での説明を補強できない。しかし、グラフやチャートを使用して視覚的に成果を示せば、すぐにどの程度の効果があるのかを把握できる。
これらのことから、限られた時間内で直感的に内容を理解できるように、一目で理解しやすいデザインにする必要がある。
社内で共有されることを前提に料金や導入効果・事例を記載する
商品やサービスの魅力が担当者にどれだけ伝わっても、最終的な承認は社内の決裁者が行う。決裁者が導入価値を感じることが受注には必須だ。担当者が稟議に回す際に営業資料を使うことが多いため、決裁者に興味を持ってもらえるように工夫する必要がある。
料金は決裁時の重要な判断基準であるため、料金体系を明瞭に記載しよう。また、導入効果も重要であるため、数値を用いて具体的に説明すると、決裁者に価値が伝わりやすい。BtoBの場合の導入効果については、下記のような具体例が考えられる。
- コスト削減(例:当社の製品で●●円(または%)のコスト削減に成功)
- 利益向上(例:当社の製品で●●円(または%)の利益増加に成功)
- 時間削減(例:当社の製品で●●業務の時間が●●時間(または%)削減に成功)
- 品質や精度向上(例:当社の製品で不良品の発生率が●●%低下)
数値で導入効果を記載する場合は、効果の指標を明確にし、導入・購入前後での比較を行うことで、導入効果として記載ができる。嘘の記載をすると、大変な問題になる可能性もあるため、数値的な効果については、お客様に確認して確証を得ておくことが重要だ。
また、数値での導入効果の記載が難しい場合は、「導入事例」として、お客様インタビューを行い、そのインタビュー記事のサマリーを営業資料に掲載することも効果的だ。例えば下記のような内容をお客様にヒヤリングしその内容を掲載する。
- 製品・サービスを導入された理由・選んだ理由
- 製品・サービスを導入後、解決できた課題
このように、営業資料を作成する際は、決裁者の視点も意識して、具体的にわかりやすく料金体系や導入事例を提示することが重要だ。資料の説得力を高め、決裁者に価値を感じてもらいやすくなる。
1スライド1メッセージ
「1スライド1メッセージ」を原則として、営業資料を作成することがおすすめだ。1枚のスライドに情報が多い場合、内容が複雑となり、受け手が理解しにくくなってしまう。
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営業戦略
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株式会社ALUHA 代表取締役社長
BtoBマーケティングコンサルティングを展開。大手IT企業、製造業を中心に、伴走型コンサルティングを展開中。リソースを効率的に活用し、最小限の工数で効果を最大化するコンサルが得意