今回のコラムでは、BtoBの営業戦略で重要なソリューション営業について解説する。ソリューション営業とは何か?他の営業(商品提案営業、御用聞き営業)と何が違うのか、どのようなステップで営業するのかについて解説する。
仮説課題を立てる
仮説課題とは、自社で「こういう課題を持っている顧客がいるだろう」という仮説をたてることだ。ただし、完全な思い込みで仮説立案すると危険であるため、せめて、過去の商談記録を分析するなど、何かしらのエビデンスはあったほうがよい。新製品・新事業の場合は、過去の記録もないため、ネットなどを使って顧客業界の課題を調査するのも重要だ。
ステップ2「顧客の課題を解決する方法を考える」
次に、課題を知ったら、その解決方法を考える必要がある。
顧客の目的は課題を解決することであるため、あなたの売りたい商品は解決に必要な手段の1つとなる。そのため、ここで重要なのは、「あなたの商品でなければ解決できない理由」や、「あなたの商品なら他社とは違いこうやって解決できるというような解決方法の独自性」である。
このような自社の独自性を交えた解決方法であれば、提案後のクロージングの際に売れる可能性が非常に高くなる。
また、実際に解決できた事例を社内で探して準備しておこう。事例があれば、解決策の確実性の根拠を示せることになる。受注率に大きな影響を与えるため、事例がないかは探しておこう。
ステップ3「提案書を作成し顧客・見込み客に配布」
解決する方法が決まったら、その方法をソリューション提案書にまとめよう。提案書のタイトルは、「なになに業務の●●課題を効率よく解決する方法とその解決事例」といったタイトルがよい。その上で下記のような提案書を作成する。
- 課題整理(なになに業務の●●課題の詳細な内容を整理・説明)
- 解決に製品紹介(課題を解決するために必要な製品を紹介)
- 製品を使った解決プロセス(どのように製品を活用し解決するのか?)
- 解決事例(実際に解決できた事例)
提案書は主に上記の4部構成だ。最後にまとめとして、「この製品で課題が解決できる理由」をまとめて記載するのもよいだろう。
このような提案書を作成しPDFにしたら、訪問やメールなどで顧客や見込み客に提案しにいく。特に、ヒヤリングした顧客がいれば、その顧客には必ず提案しに行こう。興味を示す可能性は十分にあるだろう。
ヒヤリングできていない顧客や見込み客でも、こういった提案書があれば、提案しにいくのは問題ない。なぜなら、ヒヤリングできていないだけで「同じ課題を持っているかも」しれないからだ。
以上、ソリューション営業について詳しく解説した。課題・問題も多い営業方法であるが、弊社は、BtoBマーケティングと営業の連携には、このソリューション営業が必須であると考えている。さらに、今後、営業人員の不足なども発生するため、LTVの高くなる営業方法を導入することも重要だ。
ぜひ御社でも取り組んでいただけたらと思う。
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株式会社ALUHA 代表取締役社長
BtoBマーケティングコンサルティングを展開。大手IT企業、製造業を中心に、伴走型コンサルティングを展開中。リソースを効率的に活用し、最小限の工数で効果を最大化するコンサルが得意