著書『Good Team 成果を出し続けるチームの創り方』(日経BP)も上梓し、人材/組織開発のプロフェッショナルと変わらず活躍を続ける齋藤秀樹さん。昔のマネジメントスタイルを捨て、組織のOSを変えなければならないと熱く語っていただきました。(聞き手:猪口真)
齋藤 僕の場合、組織作りがベースです。書籍にも書きましたが、まずはOSの話を理解していただきます。「分かる」と「できる」はまったく違う次元の話です。この「分かる」ということを、フィールドワーク、実際のマネジメントの現場で、いわゆるDLTG(ラーニングサイクル)を回しながら数ヵ月間実践してもらいます。中間に様々な成果と課題が出てくるので、それを皆にブレストしながら変えていく。これはどちらかというとアクションラーニングの手法です。僕の場合、チームビルディングとアクションラーニングをミックスして、現実的なマネジメントや組織作りに浸透させていきます。だから短いものでも半年で、長いものだと、根本から風土改革をしているところでは5年目という会社もあります。徹底的にOSを変えるため、考え方そのものを変えるのです。死に体の企業組織は小手先の対症療法では再生しません。
猪口 研修を1回、2回でどうという話ではないのですね。
齋藤 たとえば、若手の長期のプログラムの中に僕らのチームビルティングを入れ込んでもらって、研修の期間内で、職場で、ある一定のチャレンジと成果を出すということを本気でやってもらいます。例えば、半年ぐらいかけて組織づくりをする。まずは自分を変える。私達がまず受講者に伝えるのは「自分が変わった分しかチームは変わらない」。メンバーもリーダーも自分を変えずに他者やチームを変えようとする。でも自分の目の前に広がる景色は自分が作り出しています。その景色を変えるために最も有効な手段は自分を変える(成長する)ことです。成果を出した6カ月後の最終プレゼンに、組織のできるだけ上の人(可能なら社長)を呼んできて、そのプレゼンを見てもらいます。そのプレゼンで、これまでの実績と本気の提言してもらいます。「自分たちはこうしたい」とか、「こうやったらこういう結果が出たから、これは価値がある、効果がある」とか、そういったプレゼンをしてもらって、継続的にやっていく。そのような取り組みを3年ぐらいしています。企業側にも効果性はかなり認めてもらっています。そして、目の前の若手メンバーの変化していく姿を直属の上司が見て、その上司も変化していきます。
日本人は結束したらパフォーマンスは上がる
猪口 今よくジョブ型制度をいかに導入するかということも言われていますが、そのジョブを生み出すスキルや能力の定義も分かりづらく、そもそも上司がまず部下のジョブ・ディスクリプションを書けないですよね。
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