「全身企画屋」と自らを語り、現在は福岡の地で活躍される中村さん。いまでも多数の企業の顧問を務め、変幻自在な仕事っぷりとそのスタイルは、あらゆるナレッジワーカーが参考になるはずです。 インサイトナウをはじめ、アウトプットを出し続ける中村さんにお話しを伺いました。(聞き手:猪口真)
お相手:中村 修治様
有限会社ペーパーカンパニー 代表取締役社長
福岡大学非常勤講師
猪口 中村さんといえば、かつてインサイトナウの看板ビジョナリーでいらしたわけですが、そのエネルギーはどこから出ていたのですか。
中村 インサイトナウに記事をたくさん連載していただいていた頃は、某企業の社長さんを信じてへ投資していた2000万円が半年で溶けてしまって返ってこなかったということがあった頃でした。裏切られたような感じでもやもやしていて、そのはけ口がインサイトナウの投稿だったんです。毎週のように記事を上げて、ランキングの上位を独占できたこともあり、それが嬉しくてもやもやが解消できていました。あの暗い過去がなかったら、あんなに投稿していなかったと思います。インサイトナウに声を掛けてもらったおかげで心が休まり、すべて忘れることができましたし、記事がネットニュース等に取り上げられたおかげで、今はコラムニストとしても仕事ができるようになりました。
インサイトナウでは料金が発生しないのも意味があると思います。自発的に書くしかないという状態で書き続けたのは、すごく力になりました。「give」をしておけば後で「take」があるという経験が得られたことで、今もfacebookで十数年毎日朝に投稿しています。アウトプットの量を上げて質を上げると、インプットの質まで上がります。
猪口 それは何か仕事観の中心のような感じですね。
中村 今顧問をさせてもらっている会社が20社近くあります。会社の社員さんから見たら、顧問というのは何をやっているのかわからない、変なおじさんじゃないですか。それに、社名がペーパーカンパニーですよ。怪しいだけですよ。だから、facebookでちょいと有名になったり、メディアでコラム等を書かせてもらっていると、顧問先の社員さんたちが見てくれて、「こういうおじさんなのか」と認知にしていただいた、皆と仲良くできるキッカケを創出しています。「嫌われない顧問職」ということにおいて、アウトプットはすごく大事ですよ。
公私混同しろ
猪口 中村さんは若いころに独立されていますが、独立するという働き方は若い方々に勧めたいと思いますか。
中村 クリエイティブやマーケティングを追い求めたら、独立せざるを得ないような気がします。ただし、40代50代になってから独立するのは厳しいですよ。なぜなら、その歳まで企業の看板を背負っていて個人名でやっていないからです。マーケティングやクリエイティブで生きていくなら、お金の責任や覚悟の問題も含めて、早いうちに独立すべきです。20代、30代であれば転身のしようがありますが、50代だときついし、職を変えにくくなります。
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インサイトナウ編集長対談
2023.03.24