マーケティングのフレームワークを活用する際に陥りがちなパターンと、その実践的な解消のポイントを押さえていく。
しかし、4Pの要素を個別に考えてしまうと、施策全体がちぐはぐになってしまう懸念がある。製品のスペックと価格が釣り合わない、販路が適していない、効果的のプロモーションが行われない・・・などのことが発生する。特に組織間で4Pの要素が分裂して担当される場合は要注意だ。productとpriceは製品開発部、placeは営業部、promotionは広告宣伝部の担当などということはよくある。その場合でも、組織横断的に全体の検討が必要なのだ。
そうならないためにも「4Pではなく、マーケティングミックス」と呼んだ方が良い。4つのPの要素をミックス、つまり、混ぜ合わせて効果を最大化することが大事なのだ。その際、相互の「整合性」、つまり相互に噛み合っていることに留意することが肝要である。
そのためにも、まずは「4P」ではなく、「マーケティングミックス」という言葉で覚えておこう。
以上、マーケティングのフレームワークを用いる場合のありがちな問題点と、その対策を述べてきた。
マーケティングをうまく検討するには、最終的には「センス」に依存する部分もある。しかし、その手前で、適切にフレームワークを用いれば、かなり成功確率を上げ、失敗を回避することができる。
自分がスティーブ・ジョブズのような天才タイプでないと自覚したら、まずは正しいフレームワークを身に付けることをお勧めしたい。
フレームワーク
2019.04.08
2022.02.19
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。