臨床心理学に基づいた面接方法「構造化面接」実践ポイントをご紹介します。 面接官によって評価にバラつきが出ることを避けるべく、Googleでは「同じポジションで5名の候補者と面接する場合は、その5名全員が同じ質問を受けられる」仕組みをつくっているとのことです。 「構造化面接」を実践し面接を仕組み化することで、採用確度が高まり、ミスマッチも防ぐことができるでしょう。
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ポイント2 「想定質問」「誘導質問」を避け、候補者を公平に見極めることにフォーカスする
面接内容がマニュアル化している構造化面接法に対して、細かなルールを設けず面接官が自由に面接を行う手法を「非構造化面接法」といいます。構造化されていないからダメというわけではありませんが、構造化面接法と比べて、面接官による面接内容の差が生じやすくなります。たとえば面接で、「聞きたいことは聞けたはずなのに、終わった後に振り返ってみると、聞いた内容が浅くて候補者の見極めに迷ってしまう」という経験に心あたりがある方は、非構造化面接法で自分の聞きたいことに終始して、「想定質問」や「誘導質問」を多くしていたのかもしれません。
想定質問とは、候補者が事前に準備できる質問のことです。たとえば、「自社の志望理由を聞かせてください」「入社したらどんなことをしたいですか」といった質問は、候補者は「きっと聞かれるだろう」と想定し、適切な答えを用意して面接に臨んでいるケースが大半です。面接には、自分を少しでもよく見せようと入念に準備をしてくる候補者が少なくありません。入念な準備をすること自体はポジティブに評価できるのですが、その半面、面接で見せる姿や言動は取り繕ったものになりがちで、候補者の真の能力は見えづらくなります。
誘導質問は、企業側が期待している答えが相手に伝わってしまう質問のことです。「地方への転勤は可能ですか」といった質問は、「転勤してほしい」という企業の希望が暗に伝わってしまうため、とにかく入社したいと考えている候補者は、本心では転勤したくなくても「はい、可能です」と答えてしまうでしょう。その結果、内定を出した後に「やはり転勤できない」と内定を辞退されることも。誘導質問も候補者の本音は見えにくく、見極めが難しくなります。
想定質問も誘導質問も意図があって行うぶんには問題ありません。ただし、明確な意図がなければ注意が必要です。候補者の本質を見極めるにあたっては、想定質問や誘導質問をしてしまいがちな非構造化面接法は避け、構造化面接法で候補者の公平な見極めに焦点を絞ったほうがよいでしょう。
ポイント3 構造化面接法だけが正解ではない。柔軟な対応を
Google人事担当上級副社長のラズロ・ボック氏は米メディア「WIRED」の署名記事で、「採用面接の目的は、候補者が仕事に就いたときのパフォーマンスを予測すること。そのためには、面接では一つの方法に縛られるのではなく、いくつかの方法:構造化面接法のほか、一般的な能力認知テストや責任感や誠実度を測る検査、リーダーシップ検査などを組み合わせるほうが効果的ということが、過去の研究からわかっている」と述べています。
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