昨今のデジタルイノベーションに対してアンテナを高くし活用を深めるための考え方とは?
デジタルイノベーションは購買業務にも大きな影響を与え始めています。
RPA(ロボティックス・プロセス・オートメーション)、AI、IoT、P2P、クラウド、ブロックチェーンなどのキーワードを聞かない日は殆どないという感じです。
デジタルイノベーションというと難しそうな感じがします。
特に調達購買の人達は事務屋の交渉人が多いというイメージですから、RPAを使って業務を効率化しましょう、とかAIを使ってコスト査定をしましょう、とか、たいへんハードルが高い感じです。
しかしデジタルイノベーションは大きなコスト削減につながる手法の一つであることは間違いありません。こういうキーワードを聞いた時に自分とは関係ないと言って、関心を持たないのではなく、常にアンテナを高くして、あらゆる技術イノベーションをどのような活用できるか、という視点を持つことが重要です。
そのためにはより身近な視点でデジタルイノベーションを活用したサプライヤのサービスを如何に活用する(購入する)か、という捉え方をすることがまずは入口になります。
一見デジタルイノベーションとは遠い世界であるようで実はビジネスの裏の仕組みは最新技術である、というようなサービスを持つサプライヤーは少なくありません。
例えば世界でかなり成長しているUber。これは米国のUberTechnologiesが運営するサービスであり、特徴としては、一般的なタクシーの配車に加え、一般人が自分の空き時間と自家用車を使って他人を運ぶ仕組みを構築している点です。また顧客が運転手を評価すると同時に、運転手も顧客を評価する「相互評価」を実施しているのもユニークな点でしょう。
一見は単なる車の手配サービスであるUberは人工知能(AI)テクノロジーをかなり活用しており、例えばUberPoolという相乗りサービスでは最適配車をAIで実現しています。
Uberと共に名前が良く出てくるのはAirbnbです。Airbnbは民泊と呼ばれ、部屋を提供するホストと、部屋を借りるゲストをマッチングするだけのようです。しかしAirbnbはビッグデータ解析から数百ものパラメーターから緻密な需給予測をできるシステムを持っておりホストに有益な情報を提供しています。
このように表から見るとビジネスモデルの優位性だけが目立っている企業が実はバリバリのデジタルイノベーション企業だということが少なくありません。
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2020.09.16
2009.02.10
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。