マネーに興味がある方なら、「クラウドファンディング」という言葉を、一度は聞いたことがあることでしょう。 でも、その仕組みについては、「詳しくは知らない」という方も多いのではないでしょうか。 実は、クラウドファンディングにはいくつかの種類があります。そして、クラウドファンディングの仕組みがあれば、個人が持つ少額の資金を「大口化」し、魅力的な投資ができる可能性があるのです。 クラウドファンディングの基礎から、これまでの歴史、今後の可能性などを、シリーズでお届けします!
そもそも「クラウドファンディング」って?
クラウドファンディングとは、資金調達の方法のひとつ。別名「ソーシャルファンディング」と呼ばれます。
クラウドとは「crowd(群衆)」、ファンディングとは「funding(資金調達)」の意味。
ですから、クラウドファンディングを直訳すれば「群衆からお金を調達する」という意味に。つまり、「ある目的のために、不特定多数の人びとからお金を集める行為」、それがクラウドファンディングです。
先進的な研究やベンチャー事業、映画製作にチャレンジする人や企業が、インターネットを通じて資金提供を呼びかける……そんなクラウドファンディングのプロジェクトに、資金を投じて「参加したことがある」という方もいるかもしれません。
とはいえ、「不特定多数の人びとからお金を集め、必要とする人に提供する」というのは、いわば金融の原始的なビジネスモデルです。
ではなぜ、クラウドファンディングがこれほど注目されているのでしょうか。
鍵になるのは、そう「インターネット」
クラウドファンディングを特徴づけているのは、「インターネットを利用する」という点です。
誰もが情報を発信することができるのが、インターネットの利点。
面白いアイディアを持った個人が、プロジェクトを立ち上げ、広く世間に告知する……。ひと昔前では難しかったことが、インターネットの登場によって容易になりました。
インターネットを利用すれば、不特定多数の人びとに対して、資金の提供を呼びかけることができます。
従来なら、血縁や地縁などによるごく身近な人びとの間でしかやりとりできなかったお金の流れ。それが、インターネットによって一気に広がり、大勢の人びとを巻き込めるようになったのです。
インターネット上での呼びかけを見て、その趣旨に賛同した人は、資金を投じます。
「短時間で資金が集まる」点も、インターネットを利用したクラウドファンディングの大きな利点です。
リーマン・ショックなどの影響で、従来であれば金融機関が担っていた金融仲介機能が停滞したことも、クラウドファンディングが発展した理由のひとつといえます。
金融機関からお金を借りるかわりに、インターネット上で資金を調達する、運用する……そんな動きが起きているのです。
■お金が足りない人に、誰かが融通してあげる
■誰かを応援するために、お金を供出する
こうした、金融の本源的な機能を、インターネットを利用することで新しいカタチで実現したのがクラウドファンディングです。
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