2016.05.23
動物病院がコワイあなたへ。「獣医師マジック」攻略法~いつもの生活でしておくとよいこと3か条~
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
動物病院に行くと、緊張しませんか?「獣医師の前では緊張をして聞きたいことが聞けない」ことを「獣医師マジック」と名付けることにします。「獣医師には話しにくいけれど、動物看護師さんになら話せる」「先生に伝えてほしい」という言葉を聞く度に、この獣医師と飼主さんの間にあるこの壁を、すこしでもなんとかしたいと思ってきました。今回は、普段からしておくこおとで「獣医師マジック」をやわらげる方法をお伝えします。
大事なことは、「キャリーバッグやケージは安心な場所だ」と覚えてもらうこと。これができると、動物病院へゆくことも、楽になるでしょう。
■その2 普段の様子を写真や動画で記録しておく
今回の地震では、悲しいことに亡くなったり、ケガをしてしまったペットがいました。いつもと様子が違うことで、体調を崩すペットもいるようです。
わたしたち獣医療従事者は、あなたのペットの「いつもどうなのか」を知りません。知っているのは一緒に暮らしているあなたしか、いません。
そこで、飼主さんにお願いしたいことは、
▶いつも、なにをどれくらい食べているのか
▶いつもはどんな動きをしているのか
を、毎日記録するのは大変なので、ペットが元気なときに写真や動画を撮っていただけると、大変助かります。
これらを、カレンダーに「いつもどおり」とチェックマークするのがお勧めです。この作業だけで、「いつから様子が変なのか」が一目でわかるようになります。
■ その3 なにかあったら行く”かかりつけの動物病院”を決め、ペットに慣れさせておく
飼主さんには、もっと動物病院を気軽に「利用」していただきたいなと思っています。この「利用」とは、「ペットの身体の状態の記録の場所として使っていただく」ということです。
動物病院は、健康なペットが行っても問題ない場所なんですよ。動物病院の方針によりますが、爪切りや足裏の毛のカット、体重チェックだけでも構いません。
わたしたち動物病院のスタッフは、毎回、
▶○○ちゃん、元気ですか~?
▶なにか変わったことはありませんか?
など、あなたのペットの体調を気に掛けます。「元気ですよ~」のお声が1番嬉しいのですが、「そういえば…」とお話ししてくださることから、病気の早期発見につながることもあるのです。
それら、飼主さんからお伺いしたことは、全てカルテに記入します。
▶いつから、などの日時
▶体重、他気になること
などのあなたのペット情報が動物病院のカルテに記録されることで、なにかあったときに診断の参考になるのです。
また、かかりつけ動物病院を、元気なときから普段から行く場所にしておいて、いつもはもらえない特別なおやつを与えるようにすると、「ここはいい場所だ!」と覚えてくれるようになります。
ヒトもペットも、大変な思いをせず、動物病院にいらしていただけるようになるといいな、と記者は思っています。
いかがだったでしょうか。この「いつもの生活でしておくとよいこと3か条」意識していただくと、「ペットが嫌がる」「先生の前で怖がる」ということは、格段に少なくなります。
あなたの「獣医師マジック」がやわらぐことにつながるよう、願っています。
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動物病院がコワイあなたへ
2016.05.18

武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ
