2013年世界文化遺産に登録された富士山。「富士山の日」は、富士山の豊かな自然及び美しい景観、富士山に関する歴史及び文化を後世に引き継ぐことを期する日です。
今日、2月23日は「富士山の日」です。
オンラインを通じて、全国一斉に富士山の見え具合をネット上で報告し合うなど、富士山をテーマとした活動を活発に行っている「山と展望と地図のフォーラム」が制定しました。「富士山の日」は山梨県と静岡県が提唱していますが、最初はこのパソコン通信フォーラムだったようです。日付はもちろん2と23で「ふじさん」と読む語呂合わせと、この時期は富士山がよく望めることからだそうです。
「富士山はお好きですか?」と問われたら、多くの方は「好き」と答えるのではないでしょうか。日本人の富士山に対する愛情どこから生まれるのでしょう。日本一高い山と言うだけでなく、あの独特のフォルムをことさらに美しいと感じるのはなぜでしょう。飛行機や新幹線から富士山が見えると心躍るのはなぜでしょう。考えると不思議です。「富士山が見える」という意味の「富士見」という地名が日本各地に実にたくさんあることと、この無条件とも思える愛着は無関係ではないでしょう。多くの人の目にふれる機会があるというのは、多く愛されるための最低条件となっているのかもしれません。
近年では、ネットで惜しげもなく作品を開示する「富士山写真家」の方がたくさんいらっしゃるので、富士山のさまざまな姿を家にいながらに堪能することができます。山頂に太陽が重なる「ダイヤモンド富士」や、夏の朝日に染まる「赤富士」や、周辺の湖に写る「逆さ富士」など、見ることがむずかしい“瞬間“を切り取ったすばらしい作品がたくさんあります。四季折々の木々や桜の花、あるいはめずらしい雲や気象現象とともに写されるこの山は、芸術ととても相性のいい美しさを誇っています。
富士山は2013年に「世界遺産」に登録されました。これは「信仰の対象と芸術の源泉」という「文化遺産」としての登録で、知床や小笠原などのような「自然遺産」ではありません。富士山に関わる文化財には、富士山本体と周囲にある神社や登山道、洞穴、樹型、湖沼などが含まれます。(世界遺産富士山より)確かに富士山も周辺の自然もすばらしい文化財ですが「自然遺産」となるには汚れすぎているという残念な面もその裏にはありました。現在では富士山を守る活動が活発に行われています。これ以上、人間の手でこの美しい山を汚さないようにしたいものです。
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