栄養価が高く、健康によい大豆。近年では、多くの病気の予防になるという研究、発表がされています。
今日、10月13日は「豆の日」です。
旧暦9月13日の「十三夜」の月見には、名月に豆をお供えしゆでた豆を食べる「豆名月(まめめいげつ)」という風習がありました。全国豆類振興会 ではこの風習にちなんで、月遅れの新暦10月13日を「豆の日」と制定しました。収穫期である10月は「豆月間」でもあるそうです。
日本では、豆、特に大豆に関して、世界でも類を見ない独自の食文化を誇っています。
大豆は、ゆでるだけの「枝豆」「煮豆」から、発酵させて「味噌」「醤油」「納豆」、粉にして「きなこ」、絞って「大豆油」「豆乳」さらに豆乳を加工して「豆腐」「厚揚げ」「油揚げ」など実にさまざまな加工がされ、日本の食卓には欠かせない食材です。「きなこ」や「ずんだ」あるいは「甘納豆」など、甘くしてお菓子にもするところがとてもユニークな存在です。そういえば、給料日前の味方「もやし」も大豆ですね。
大豆は美味しいだけでなく、タンパク質やカルシウムが多く含まれていて、栄養源としてとてもすぐれた食材です。肉魚などの動物性タンパク質が少なかった時代、地域では大豆は重要なタンパク源となっていました。
また、近年では「大豆イソフラボン」と総称されるミネラル群が、さまざまな病気の予防に役立つことが研究、発表されています。弱い女性ホルモン作用を持つため、骨粗しょう症や更年期障害の緩和に効果があります。また、乳がんや前立腺がん、肺がん、脳梗塞、心筋梗塞のリスク低下に効果があるそうです。健康のためにも、日々の食卓にぜひ取り入れたい食材なのです。
秋の「豆名月」という風習は、今はあまり知られていませんが、2月3日の節分では、今も多くの家で「豆まき」をします。これは大豆には生命力があり、魔・邪気を払う力があるという信仰から生まれた風習です。病気の予防にもなるという大豆の力を、日本の人々は感覚的に知っていたのかもしれません。
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