特定保健用食品トクホ製品は現在900種類近くが認定、販売されています。成分や効果をきちんと理解して上手に活用しましょう。
今日、10月9日は「トクホの日」です。
特定保健用食品(トクホ)は「からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、おなかの調子を整えるのに役立つなどの特定の保健の用途に資する旨を表示するもの。」です。(厚生労働省)
この特定保健用食品を上手に取り入れて、生活習慣病の予防に役立ててもらおうと「トクホの日」推進委員会が制定しました。
飲食品のCMやパッケージにやたら目にするようになったこのトクホのマーク。いまや900近くあるトクホ製品は、「国に科学的根拠を示して、有効性や安全性の審査を受けています。」が、単に「健康にいい」というイメージだけでやみくもに摂ればいいものではありません。
東京保健福祉局によれば、「トクホの食品を選ぶ時には、自分にはどの保健の効果が必要なのか、自分の食生活等をよく考えてから選ぶようにしましょう。」 「多量に摂取することによって予防の効果が高くなったり、疾病が治るわけではありません。一方で過剰摂取による害があることもあります。また、トクホだからといって、何にでも効果があるというわけではありません。」ということです。
例えば「痩せる」「太らない」という効能の製品には、だいたい「難消化性デキストリン」が含まれています。およそ健康からは遠いイメージのコーラなどの炭酸飲料がトクホに認定されているのは、この成分が含まれているためです。この「難消化性デキストリン」というのは、要するに消化されにくい食物繊維で、消化吸収を遅らせるため血糖値や中性脂肪の上昇を通常の約10%程度抑えることができます。わずか10%ですから、いくら食べてもこれを飲めば太らない、という類のものではないのですが、なんとなく“安心材料”にしてしまってはいないでしょうか。
トクホはもちろん医薬品ではありませんから、何かの症状の特効薬になったりはしません。日常的に健康に気を使う人が、きちんと考えた食生活の中で利用すれば、効果があるかもしれない、くらいのものです。「トクホ=健康にいい」という誤ったイメージだけで、何も考えずに飲むのではなく、成分や効果をきちんと理解して正しく利用しましょう。
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