新卒就活後ろ倒し元年の2015年8月1日は、経団連加盟企業など、多くの企業で公式採用開始日です。ちなみにこの後ろ倒しですが、大学からも企業からも就活学生からも大不評のようです。 採用活動(=学生から見れば就職活動)のクライマックス、8/1とその後がどうなるか、今年の採用動向含めて考えてみましょう。
大丈夫です。企業側が予定数確保ができないのと同様に、大学でも当然すべての就職対象学生が内定を得ているわけがないのです。採用目標を達成するためには、8/1時点での未内定者から選ぶしかありません。しかしそんな余りモノや売れ残りみたいな学生ではちょっと・・・・
タイミングに乗り遅れた学生=ダメ学生と考えるのも無理はないとは思います。しかし人事戦略の根本を今一度思い出して下さい。8/1にそろえることではなく、貴社にとって良い人材を得て、来年4/1に入社し、さらに貴社で何年か修業した結果、中心的な役割や重要な機能を果たす人材を得ることが採用です。
ぜひあきらめずに大学を訪問して下さい。全部回る時間がなければ連絡だけでもしてみて下さい。人間として、学生として決して劣るものではないが、今年の就活タイミング設定に乗り遅れ、チャンスを逃してしまった学生がいくらでもいます。彼ら彼女らは決してダメ学生ではありません。
あ、もちろんそういうのもいる可能性は十分ありますので、選考自体はしっかりやって下さい。面接官教育は当社まで(CM)。大学側も優秀ながら行き場所の無い学生の進路には腐心されているでしょうから、この先8/1を過ぎてからの採用は、大学との連携はとても有効だと思います。また単なるタイミングのずれか、真のズボラかを見抜く選択眼はこれまで以上に重要です。
留学生など10月入学(9月卒業)学生の採用だけでなく、夏の終わりから秋にかけては、埋もれている学生を見つけ出すことが重要です。そんな際にぜひ大学を巻き込み、大学と協調体制が取れることで、目指す採用計画充足の可能性は十分あります。どうか出遅れ学生にチャンスを下さい。その質を見抜く選考が実現できれば、8/1を過ぎても採用は挽回できます。
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人事課題
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。