安倍政権の『女性が輝く社会づくり』が逆差別を生む。真のダイバーシティの実現が女性の社会進出につながる。
確かに「女性が男性と同じように働き、出世できる」という選択肢も必要だろう。だが、それだけでは何も解決しない。誰にでも、たくさんの選択肢がある、ということの方がよほど重要だ。このダイバーシティの本質を理解していないと、すべての部下に自分と同じふるまいを求め、数値目標を達成するために希望してもいない女性を管理職に昇格させたりするようになる。そうして今度は男性が「女はいいよな」と言うようになる。悪循環である。
「女性の方が優秀だ」と褒めているつもりで言っている、そこのあなた。差別主義者と思われる前に、仕事の能力とその人が女性であることに何か関係があるのか、ちゃんと考えてから発言した方がいい。女性管理職候補を集めてお食事会をやるより、性別に関係なく管理職になれる人材を育てた方がいい。それが、本当の機会均等であり、多様性を認めるということだ。人間の内面を変えるのは難しい。だから、制度から変えることはとても重要だ。それでも、一人でも多くの人が、ほんの少し物の見方を変えるだけで、誰もが輝く社会に近づいていくと思う。
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